
6年半前に羊毛フェルトをはじめたのもこの子を作ってみたかったから。
もう逢えなくなって7年も経ちました。
廃盤のスワロや限定色の羊毛、材料があるというだけでいつでもできるという気持ちで手をつけませんでした。
最近の健康診断で視力が落ちて、このまま老眼にでもなったら作れなくなるとやっと手をつけました。
果たして完成するのか、目に入れても痛くないほど溺愛していた子なので中途半端な結果になるのがイヤだったのです。
今まで作った12ミリの目、いつもの10ミリにくらべ、顔はどのくらいの大きさになるのか、全体の体長はどのくらいになるのかスケールを持ってとりあえず計算はするのです。
限定色だった羊毛は足りるのかな。
表面積は二乗に比例する、となると計算するのも面倒になり、いつものようにいきあたりばったりです。
私は顔、しっぽ、手、足の順にある程度植毛してから、身体をつくり肉付けを補いながらつけていきます。
そして身体の植毛。
このシマシマ模様、やってもやっても進まない・・・
この間の「半分、青い。」で秋風羽織が「創作とは自分と向き合うこと」なんていっていましたが、今回は「私ちゃめろん」と「猫ちゃめろん」が向き合うこととなりました。
あんなに溺愛していたのに、今ではどんな声でないていたのか、キライな食べ物はなんだったのか、いつも膝の上で喉をゴロゴロしてたのに、どのくらいの重さだったのかも思い出せません。
帰って来なくなってから必死に探したのに、いつのまか寂しさを忘れています。

作る元にした写真さえも、どのSDに入れたのか、削除してしまったのかもわからなくなってしまいました。
寂しさは時間が解決するっていうのは忘れてしまうことなのかな・・・
身体の芯には「生まれ変わって、また会いたいね」って短い手紙が入っています。
のらりくらり二ヶ月以上、やっと出来上がりました。
1歳ぐらいの子と同じ大きさがあります。
おニャン形破壊娘におそるおそる見せてみると、まさかのスリスリ。
同じような毛色で茶々。が生まれ変わり?
そんなことはありません。

元写真の駐車場は今ではコンクリートの間から雑草が。
ここで、こんなポーズで見上げていたね・・・

懐かしさにしみじみと浸っていると、いつのまにか凸助が。
ちょっとぉ、写真に写り込むんだけど。
同じようなポーズで凸助が生まれ変わり?
断じてありません!
話は変わり、先日山菜をお送りした梅干さんの姪っこちゃんからお手紙がきました。

梅干さんがわらびを醤油漬けにして、妹さんのところにも持っていってくれたようです。
五年生の姪っこちゃん、わらびははじめてだそうです。
思ったよりネチョッとしていたって書いてあります。
かぶとむし味のサイダーも飲んでくれたそうです。
でも、ラ・フランス味がおいしいと。
梅干さんからのお手紙、同封の切り絵は開くと季節の花、アイリスになります。
姪っこちゃんのお手紙を見て気づきました。
「ちゃめろんさんへ」って書かれた横に茶トラのシールが貼ってあります。
そうか・・・
「猫ちゃめろん」と「私ちゃめろん」は同じなんだ。
七年の年月を経て、一体になったのかもしれません。
目の中に入れても痛くないほどかわいい子。
目の中から私に入ってきたのかもね。
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