その帰り、独りで帰る車の中で、数日前の仕事を思い出す。
夜中の考え事はあまりいい方向に進まない。
後ろをピッタリ付いてくる軽自動車の車間距離にもイライラしてしまう。
気持ちをモヤモヤさせて帰ってきたら、
2階のベランダに姐さんとノンノがいて、こっちをしげしげ眺めている。
車を駐車し
「ただいま姐さん」と。
すると姐さん、その場でヘソ天になってゴロゴロ言い出す。
そこ汚いからやめてよ…と口に出しては言えず、
思わず笑ってしまう。気持ちが一瞬で切り替わる。
早速玄関を開けようと、鍵をカチャカチャしていると、
家の中から階段を駆け下ってくるいくつかの足音けたたましく。
あけるとそこにレプン姐さん。
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何があっても、帰れる場所があるってことは、
こんなにも幸せなんだな。
正気に戻る、自分に還る。
私がたとえどんな場所にいても、
彼女がここに連れ戻してくれる。
こんなに嬉しいことはない。
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