先天的に腎臓機能に障害を持ち、十九年にわたる投薬と三か月に一度の血液検査を繰り返し、十八の時に片側の腎臓撤去と言う大手術を受け、その子ニャンコはそれでも獣医さんが驚く程の回復力を見せて生き抜いた。むしろ、そんな年とはとても思えないくらいの元気さで、家中を走り回っていた。
物心ついて以来猫が身近にいなかった事がない私と、この子ニャンコが初めて身近に接した猫で、それをきっかけにメロメロの猫好きになってしまった相方にとって、猫のいなくなった生活は堪え難く、このままではペットロスで家庭崩壊になりそうな危機を感じて(冗談ではなく)一日も早く次の子を迎えようと決心。
そんな時、須藤真澄さんがゆずちゃんを亡くされた後、とにかく猫の事で忙しくしてゆずちゃんの事を忘れるくらい頭をいっぱいにしようと思い、悪戯盛りの兄弟を引き取った、そしてそれは大正解だったと書かれていた事を思い出した。元より猫は多ければ多い程嬉しい私、さっそく複数でもらえる所を探し、ネットのとある場所で姉妹の里親を探している方を発見、十一月に入り、晴れてその姉妹はうちの子に。
そして今、須藤さんの仰ったとおり、猫のいなくなったショックを癒すのは猫以外にないと実感中。いつのまにかすっかり慣れて人間ベッタリになったお姉ちゃんと未だに触れる事も出来ない恐がり屋の妹、暴れん坊で悪戯好きのこの二匹のおかげで家の中は毎日ボロボロの散らかり放題、先代を懐かしむ暇もない。仕事のストレスも全部、この子達の世話をする事で解消される。
次の子を探し始めてからこの子達を見つけるまでの速さといい、保護主さんのお宅との理想的な距離といい、この二匹はきっと私の元へ来る為に保護されてくれたのだと思う。
本当に出会えてよかった。出会ってくれてありがとう。御礼に、君達をこれ以上ないというくらい幸せにします。
…窓越しの雨の音を聞きながら遊びまくっている二匹を見ていたら、なんとなく感傷的になってしまった下僕の夢見がちな独り言。お目汚し失礼しました。
本猫達は、そんなのカンケーネー!とばかりに好き勝手に暴れておりますw

最近のコメント