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3ヶ月前…
大切な愛息子ノワールが虹の橋に旅立ちました。
今まで色んな子達を見送って来ましたが、そのなかでも特に思い入れが強く、
また、最も愛した子でした。
ノワールの命に期限があると分かった時、自分を責めました。
「どうして気付いてやれなかったんだろ…」
「果たしてノワールは本当にオレの子になって幸せだったのかな…」
「他の人に出会っていたらもっとたくさん生きられて幸せだったかも」と…
日に日に大きかった体が小さく軽くなり、歩く事もままならなくなるノワールを見ると、ただただ涙が溢れて止まらなかった。
オレの心は絶望と後悔で真っ暗でした。
そんな中でもノワールは決して生きる事を諦めませんでした。
食べれば必ず吐くか血便が出る状態にも関わらず、亡くなる前日まで自力でチュールを食べ、フラフラなのに自分の足でトイレに行く事を止めないノワールの強さを見て自分の息子を誇りに思いました。
その様子を見ていた母親が
「決して折れない心はあんたに似たんだね」と言って感心していました。
更に旅立つ前日、最早歩くどころか立つことすらままならない状態で、息をするのも辛そうな中、
元気だった普段からたまにしかお迎えをしてくれる子ではなかったのですが、オレの車の音が聞こえると、
横になっていた奥の部屋からフラフラと立ち上がり、玄関まではたどり着けてはいなかったのですが、オレをお迎えしようとやって来たと同居の母親が言っていて胸が張り裂けそうになりました、ノワールもオレを愛してくれていたのだと言うことに。
そして旅立ちの日、
オレは仕事が休みで、1日中家にいてノワールの旅立ちに立ち会えました。
オレはその日ノワールと一緒に見たあの夕焼け空やノワールが見せた表情を一生涯忘れる事はないです。
そして最期の時、愛息子は僕の腕の中で旅立って行きました…
以来、我が家から光が消えました…
よくノワールと遊んでいた同居の母親は、
口にはあまり出さないものの、
寂しさを紛らわすようにかわいい猫動画を毎日見て、
僕は、以前、心が荒んでいた頃のように目付きがキツくなり、他者に対しての寛容な心と優しさを忘れ、気に入らない使えないバカと職場で衝突を繰り返し、殺意すら抱いていました。
「家に帰ってもノワールはもういない…」
その想いに支配され、いわゆるペットロスになってました。
そんな状態を変えてくれたのもノワール?でした。
ある夜、自室のロフトベッドで寝ていると、ノワール用に自作したスロープをかけ上がって来る懐かしい音が…
そして、姿は見えないけど、懐かしい匂いそして重さが、更に平気でオレを踏みつけていくあの感触を感じた瞬間、涙が溢れて止まらなくなりました。
そして、朝になって母親にその話をすると、どうやら母親の元にも来ていたとの話でした。
ノワールはあまり鳴かない子でした。
ですが、野太い特徴のある声で、明らかに他の猫とは違いがハッキリとした声でした。
母親が寝ていると、ベッドに飛び乗る音、そしてあの特徴のある野太い声で「ニャ~」と一言…
母親は言いました。
「大好きなあんたがあまりにも変わってしまって、辛そうにしているのを見ていられなくて様子を見に来たんだよきっと。」
「あの子の為にも早く立ち上がりな!」と。
オレはある話を思い出しました。
旅立った命をあまりにも悲しがると、その子が安心して旅立てずに最後はこの世界に縛りつけてしまうという話を。
その話を思い出しオレはノワールの墓前で誓いました。
「お前を縛りつけてごめんな、
お前が虹の橋の前で楽しく過ごせるようにパパは必ず強く格好いい自慢のパパでいるからな!!」
それ以降、未だにノワールを思い出すとツラい時もありますが、以前ほどではなくなりました。
ノワール…
オレの息子になってくれてありがとう
大好きだよ…いつまでもずっと!
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