ご飯に起き出してこないので抱き上げて立たせると、後ろ足を歩きにくそうにしてよたよた……ご飯も食べてくれない。
つい日曜日まではころころじゃれてお腹を見せてくれてたのに。
ご飯を用意してるとそわそわして、ぺろっと完食してくれてたのに。
FIPかパルボか神経障害か、いろんな最悪が脳裏を駆け巡りつつかかりつけの病院に駆け込む。
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お熱が高い。
「野良の子は病気なら元の場所に返すという人もいますが、治療はどうされますか」
先生にたずねられて、そうか、そういう選択肢もあるんやねとそこで思い至る。
個人でできることには限界があるから、そういう選択をする人を悪いとは思わへん。
正解ではなくても間違いでもないと思う。
実際私も今家にもう一匹、保護じゃないリターン予定の子がおって、ひどい口内炎。
いずれ食べられなくなる、手術で抜歯するしかない言われて、手が出ない値段でもないから悩んで、
「そのお金で何匹TNRできるの。保護を諦めた大人猫を何匹保護できるの」
旦那に言われて諦めた。ぐうの音も出ないほどその通りやったから。
せめて出されたお薬飲み切るまではうちでたくさん食べて、寒さに耐える脂肪をつけてもらうので自分のなかで折り合いをつけた。
全然慣れてくれなくて、何日お世話してもシャーシャー言われるのがむしろ救い。
その諦めるかどうかを今度は3号に迫られてるわけや。
せやけどまだ、今やないやろ?
しあわせになってもらいたくて連れてきた、慣れてくれない大人猫とは違う、未来の可能性がある子やねん。
いつか折り合いをつけなあかんときが来るかもしれんくても、今やないやろ。
注射と点滴をしてもらって、栄養価の高いフードを無理やり口に押し込んでもらう。
フードは途中から自分で食べだして、思わずホロリしたら看護師さんがもらい泣き。
「これだけお熱あって自分で食べるのすごいですよ」
先生に褒めてもらってちょっとだけ希望が生まれて、なんとか自分を奮い立たせてこれからさっちゃんのサポートにあたります。
無理やりお母にゃんから引き離して連れてきたから、
よりにもよって先住犬がおって、ひどいストレスをかけたから、
そのままやったら今も元気やったんやないか、
そう思って後悔しそうになるけれども、もしうちに来たのが原因やなくて、もしお外でこうなってたらこの子はそこまでやったんや、今手元で見れてるのは幸運なんやと思うことにする。
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おうちでも口元にフードを持っていくとゆっくりもぐもぐしてくれる。
寝床に帰りたがって戻したあとも、横たわる状態のさっちゃんにめげずにフードを差し出すと、やっぱりゆっくりもぐもぐしてくれる。
せやね、生きたいね。
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