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もう年齢は15歳〜16歳ぐらいになると思います。
キビは子猫のときに野良のお母さんから託された子でした。
今は亡き、クリ、茶々丸の3匹の子猫をお母さん猫は置いていきました。
茶々丸は一昨年、クリは去年亡くなり、今はキビのみ我が家にいます。
キビとの生活は色々なことがありました。
キビは最初は問題なく他の子と一緒に生活していましたが、いつの間にか特定の猫に虐められるようになりました。
私と主人がいるときは虐める猫を叱ることはできますが留守のときもあります。
そんなキビの為にダンボールハウスの避難場所を作ったり、試行錯誤の日々がしばらく続きました。
だけどキビのストレスは日に日に増すばかり。
トイレに行くのも警戒してトイレではない所でウンチをしたり、掃除のしにくい奥まった所でウンチをしてしまうようにもなりました。
でも、キビが悪いのではありません。
しかしキビは家の中がどうしても嫌になり、窓から逃げました。
そしてしばらくすると自分から帰ってくる・・・そんな生活を何年も送りました。
そしてある時、キビは外に逃げても家の中に帰ってこなくなりました。
今まで2〜3日庭や近所でブラブラしては帰ってきたのに、もう庭にいても入ろうとはしませんでした。
キビが外の生活を選び、生きていくと決めたのは、10歳は近かったと思います。
そしてキビが選んだ生活は外で暮らし、ご飯は我が家のカーポートの上で食べるという生活でした。
けっしてケンカも強くないキビですから、楽しいだけの外暮らしではありませんでした。
季節は暑い夏や寒い冬にどんどん変わり、キビの体調も気になる日々。
私より主人はキビの体のことを気にしていました。
何年も家に帰ってこず、ご飯だけ食べに来るキビに「キビちゃん、もう入らんかね?」とずっと話しかけていました。
触ろうとすると、捕まる!と思うのかキビは逃げるを繰り返し。
飼い猫だけど、飼い猫じゃないような生活・・・・
そして数年前、見るからに老いてきたキビの体。
今年の冬は外で大丈夫なのだろうか・・・・そんな心配をしていた主人は寒くなってきたある日、カーポートの上でいつものようにご飯を食べていたキビに「もう入ろう。」と話しかけながらキビを触り、キビを抱っこしました。
あれだけ逃げたキビでしたが、この日は主人に大人しく抱っこされていました。
そして数年ぶりに家の中に帰ってきました。
数年家の中にいなかったので、知らない猫が増えていました。
猫も昔より増えました。
キビが家の中でまた暮らすようになってから、キビは誰にも虐められず伸び伸びと生活しています。
そして他の子と一緒に猫団子にもなっています。
外暮らしをしていたのにトイレの失敗もなく、初日から普通にトイレを使っています。
キビが再び家の中で暮らし数年経ちますが、一度も外に出たがったりしません。
なぜかキビは家の中の生活や猫たちを受け入れ、猫たちもまた急にやってきたキビを受け入れました。
キビが助けてほしかったとき、私と主人はキビにとっていい解決策を考えてあげれませんでした。
たまたまキビが家の周りで生活していてくれたから、またやり直すことができました。
キビも高齢になり、あとどれぐらい一緒に生活できるかわかりませんが、このまま家の中で安心できる環境で生きてくれたら嬉しいなぁと思います。
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1番手前の丸くなっているのがキビです。
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