そして独居の高齢者も多い。
この組み合わせでご飯をあげる&もらう、をするのは、よくあるパターンかもしれない。
寂しい高齢者が、頼ってきてくれる猫に餌を与える。
結果、餓死したりする猫は少なく、猫ネットワークで集まってくる。
そして問題になるのが、糞尿と出産。
猫のおしっこは確かに臭う。
犬のようにアスファルトにはしないものの、何処かの庭先で排便する。
近所のアパートや戸建ての壁には、
「猫に餌を与えないで、臭くて迷惑です!」
の、貼り紙が。
飼い犬の散歩中、人の家の塀に平気でおしっこをさせる飼い主、あげくは糞もそのままにする人もいる。
これは完全に人間のモラルの問題だが、野良猫の排便問題は、果たして餌やりのせいなのか?
猫が好きな人なら、
「寒い中お腹すかせてるだろう、これ食べれば1日でも生き延びられるだろう」
と思って与える。
この間、ゴミ出しをしに行ったら、その餌やりおじいちゃんがアパート管理会社に怒られていた。
それを見ていて、とても複雑だった。
人道的に良かれと思うこと、社会的に迷惑だと思うことは、紙一重だと思った。
そして、もし餌やりさんが避妊虚勢手術まで面倒をみたとする。
それでも餌を与えつづけていたら、バッシングを受ける。
この辺の餌やりさんはTNR活動すら知らない人が殆どだろうから、餌を与えて生き延びる猫が増え、結果望まれない子猫も増える。
そのほんの一握りの、母親に捨てられた子猫姉弟を保護したのは、一昨年の私だ。
私はTNRボランティア活動はしていないが、愛護団体に「さくら猫募金」を定期的にしている。
実際活動しているボランティアさんの苦労は計り知れないだろう。
お金を出すだけなのを、申し訳無く思う。
「それなら望まれない子猫が増えないように、餌やりさんに注意しなよ」
との声もあった。
だが、餌やりさんは、目の前の栄養失調の猫を助けているのも事実で、私は混乱と葛藤の中にいる。
先日、餌やりおじいちゃんが孤独死をした。
そのおじいちゃんは、夕方5時になると、決まって玄関ドアを少し開けていた。
最初は
「なんでだろ?寒くないのかな?」
と不思議だったが、ドアが少し開く時間になると、毎日同じ猫がドアから少し離れた所で鳴く。
中から
「あいよー、待ってなー」
とおじいちゃんの声がして、
「猫の声が聞こえるようにドアを開けてたんだ」
と分かった。
とても嬉しそうなおじいちゃんと猫。
おじいちゃんが突然亡くなって、ドアが開かなくなり、数日はその猫が時間になると来ていたが、察したのか、来なくなった。
独居で寂しいおじいちゃんの楽しみだったのかもしれないが、生き延びられたその猫も救われただろう。
小さなコミュニケーションがそこにはあった。
社会全体でみれば、いい加減な餌やりをするなら避妊手術をしてほしい。
一方で、生活保護受給の中、食費を削ってまで猫に餌を与えている人もいる。
その人のことをひとくくりに、迷惑な人、とも思えず…。
避妊手術のことはさておき、
「尿の臭いが迷惑だから餌やるな」
との意見…わからなくもないが、
人間だって、生きていれば皆それなりに迷惑をかけながら生きているのに。
野良猫への風当たりがとても強いことが、残念でいたたまれない。

↑2017.10 向かいの家の草むらにて保護した、まる&小太郎
※この日記はただの個人的な思いを綴っていますが、公開するからには批判もあろうかと思います。
今回だけはコメント欄閉めてアップします。
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