動物を飼っているなら知っておきたい知識だと思います。
私は最近この中の、
【重症熱性血小板減少症候群(SFTS)】
にとても興味関心があり、
又、知識や情報がスタンダードに伝わっていくことが大切なんじゃないかな?
と考えています。
それは何故か?
人間が感染すると、致死率10~30%の四類感染症に指定されているからです。
指定も2013年2月とまだ新しく、
人間の病院の認知度もまだまだスタンダードとは言い切れず、
診断基準も2013年以降に出来たモノである割に、
患者さんの血液・体液などから、ヒト‐ヒト感染もあり得るという感染症。
狂犬病は、発症するとほぼ100%の致死率であるが、
致死もあり、ヒト‐ヒト感染があるという面では、狂犬病の次に怖いなと感じる感染症です。
感染の仕方としては、
①アウトドアや農作業などで草むらに入り、
SFTSウイルスを保菌しているマダニに噛まれる。
②犬の散歩・猫の放し飼いなどで、飼育動物がSFTSウイルスを保菌したマダニを運んできてしまう。
又、外猫のお世話などでマダニに噛まれる。
③SFTSウイルスに感染した猫に噛まれて感染する。
④ヒト‐ヒト感染。
が、今現在分かっている状況。
④に関しては、中国で、一人の患者さんから、医療・納棺士を含めて5人2次感染した症例があがっている。
【重症熱性血小板減少症候群(SFTS)】
病原体:ブニヤウイルス科フレボウイルス属SFTSウイルス
媒介:マダニ(フタトゲチマダニ・タカサゴキララマダニなど)
〔犬・猫に感染した時の症状〕
一般的に無症状(不顕性感染)
発熱・食欲消失・白血球減少・血小板減少など
〔人間に感染した場合〕
潜伏期間:6日~14日
症状:発熱(BT38℃以上)・倦怠感・頭痛・腹痛・嘔吐・下痢などの風邪っぽい症状から、
リンパ節腫大・下血・出血傾向・皮下出血・
白血球減少(4.000以下)・血小板減少(10万以下)・AST上昇・ALT上昇・LDH上昇・CK上昇・
ショック症状・急性呼吸促迫症候群・播種性血管内凝固症候群・血球貪食症候群
脳症・腎機能障害・心筋障害・意識障害・痙攣・昏睡
など
治療:対症療法のみ
致死率:10~30%
疾患としてはこんな感じです。
九州・四国・中国地方に症例報告が多いですが、
実はSFTSウイルスを保菌したマダニは全国で確認されています。
診断基準が2013年に出来たので、それ以前から多分死亡例もあったのだと思います。
私が何故?この日記を書いたか?
それは、保護猫活動や地域猫活動に関わってる方が罹患して他界している症例があるからです。
又、国内でパンデミックしたら、大変怖いなと感じるからです。
近年日本は、異常気象による温暖化が進行しています。
気温が上がれば、マダニの活動性も上がる可能性があります。
自分を守る、動物を守る、家族を守る、第3者(医療従事者や獣医従事者など)を守る、
そんな観点からも、
〔知識を持つ〕
〔意識を持つ〕
ことはとても大切ではないかと考えます。
今回日記にするにあたり、日本化学療法学会の論文を読んでみたり、
厚生労働省・国立感染症研究所・酪農大学動物薬教育研究センター・取り組みのある大学病院の発信している情報を読みました。
「私は大丈夫」
「私には関係ない」
にならずに、是非興味のある方はご自身でも調べてみて頂けるといいのではないかな?
と考えています。

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