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ここ数日、愛する子達を看取ったという日記をいくつか拝見しました。
どの方の日記も、愛にあふれていて、だからこそ悲しみも深い。
読みながら何度も涙を拭いました。
私も去年の6月と今年の3月に19年一緒に暮らした猫たちを見送りました。
3月に見送った寅三の事を日記に書くのは、もう少し心の整理がついてから…と思っていました。
でも、みなさんの悲しみに触れて、寅三との最後の日々をありありと思い出しました。
迷い、悩み、祈り、願い。
いろんな気持ちが自分の中でぐるぐるして、最後の最後の2週間は正直本当に苦しい日々でした。
寅三は子猫の頃から、おバカでビビりで騒々しい子でした。
入っちゃダメって所には必ず入り、登っちゃダメって所には 速やかに登る。
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毎日同じカリカリなのに 産まれて初めて貰う 美味しいご飯みたいな勢いで食べ、どこで眠っていてもお尻を叩くパンパンの音にダッシュで駆けつけて 脛にゴツンゴツンとスリスリしてくれました。
私が体育座りしていると、足とお腹の間に入り込み、全身を密着させて ゴロゴロを響かせるのが好きでした。
バカな子ほど可愛い。まさにそんな子でした。
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猫と過ごす長い時間の中で、子猫の期間は一瞬です。
若々しく家中を走り回っていた頃も駆け足で過ぎていきます。
15年を過ぎた辺りからは、テンションが上がって駆け回っていれば心配になり、たまに高い所に登れば 降りるまで見守り、眠っている子を撫でながら あと何年一緒にいられるだろうかと考えて愛しくて悲しくなります。
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ぶぅを看取った時、輸液をするために最後は毎日病院に通いました。
きっと ぶぅにとってはストレスだったと思います。
でも怖くて病院に通う事をやめられなかった。
苦しい事も怖い事も全部取り除いてあげたいのに、別れを少しでも先延ばしにしたくて。
結局は苦しい時間を長引かせてしまったんじゃないか?
そんな後悔が私達の中に残りました。
だから寅三が弱っていって、最期の時を迎える時には、できるだけ自然に任せて穏やかに見送ろう。そう夫婦で話し合い決めていました。
だって寅三は病院もケージも車に乗るのも大嫌いのビビりっ子でしたから。
それでも…。
寅三が何も口にしなくなり、死が近づく程に、何度も何度も迷い悩みました。苦しくて本当に辛い日々でした。
3月9日土曜日 午前2時
私は前日からずっと寅三のそばで過ごしました。いつものお布団で腕枕、撫で撫でして話かけながら。
ウトウトしてハッと目覚めて 呼吸がまだある事に安心する。
苦しい時間だけれど、ただただ寅三と過ごせる時間があった私は 飼い主として本当に幸せ者だと思います。
残業を終えて帰ってきた 大好きな旦那さんの呼びかけに応えて最後のニャーを聞かせてくれました。
二人で見送れる時間に逝くなんて、最期まで本当に忠猫でした。
可愛い寅三。いつも全力で私達を愛してくれてありがとう。
たくさん話しかけてくれてありがとう。私達の永遠の末っ子。大好きだよ。ビチャビチャの鼻を押し付けてくるスリスリが恋しいよ。
私達の決めた見送り方が、寅三にとって最良だったかはわかりません。
寅三の苦しさも想像する事しか出来ません。
それぞれの方にそれぞれの数の看取り方があると思います。
正解が無いのが苦しいですよね。
でも その子のことを愛した人がする決断を、ネコ達は受け入れてくれるんじゃないかと思います。そう思いたい。
ぶぅ、寅三、そう思って良いかな?
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どうか皆様が大切な子を見送った後に、時間がかかっても安らかな気持ちになれますように。
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