
猫がうれしいときや甘えたいときに、手を握ったり開いたりする「ふみふみ」が私は大好きなのだけれど、残念ながら、みゆちゃんはちっとも「ふみふみ」してくれない。
私のすぐそばにきて長々と寝そべるときや、椅子の背もたれで爪をとぎながらお腹を上にしてひっくり返るときに、のどやお腹をごしごしさすってあげると、心なしか前足の指がほんの少し開くような気がするけれど、ただそれだけで、調子に乗ってその前足を軽く握ったりすると、首をひねって手を噛まれるのがおちである。
実家のタマやデビンちゃんはふみふみする猫だが、一番ふみふみするのはポチだった。こちらがなにもしていないのに、お気に入りの毛布の上に乗ると、ごろごろ喉を鳴らしながら、長いことふみふみふみふみしている。ポチはちょっとこわい面構えで、そのうえ相当のおじいさん猫であったはずなのに、子猫の頃の、お母さんの柔らかいおっぱいを思い出してふみふみしているのだと思うと、たまらなく可愛らしかった。
ちゃぷりもふみふみをしたけれど、やっぱりふみふみするのまで要領が悪くて、私の膝の上に前足を置いてふみふみするものだから、そのたびに爪が膝に刺さって痛く、しばらくは我慢しているのだけれど、そのうち我慢できなくなって膝から下ろしてしまった。
ちゃめがふみふみするのかどうかは知らないが、あまり人にお腹を撫でられたりするのが好きではないし、犬猿の仲であるみゆちゃんとはちょっと似たところがあるから(似たもの同士ゆえの犬猿の仲かもしれない)、ちゃめもふみふみしないのではないかとにらんでいる。
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