嬉しい話はどこにでも

2019年9月26日(木) 362 / 6

私はよく動物病院へ行くのですが、少し前にこんな方に出会いました。

その方はとても優しそうな７０代ぐらいの女性で、子猫を1匹連れてこられていました。

私はシロの点滴の日でした。

子猫が元気に鳴くので、私は思わず「子猫ですか？」と声をかけました。

キャリーを見せてくれながら女性が明るい表情で「そうなんです。最近飼いはじめまして。」と言われました。

キャリーの中には小さな子猫が元気よく鳴いていて、生後３ヶ月過ぎといった大きさでした。

私より順番が先だった女性は呼ばれて診察室へ入っていかれました。

診察室に入る前に、先生と看護師さんに「お陰さまでこんなに大きくなりました。」と頭を下げられていました。

女性が診察室から出てこられて、待合室に戻ってみえました。

すると女性の方から「今日はこの子のワクチンで。」と話しかけられてきました。

続けて女性が「この子はこちらの病院でいただいたんです。」と言われました。

私のお世話になっている病院は普段里親探しなどしていません。
ですから少しどうして病院で？と考えました。

女性は続けて私に子猫との出会いを教えてくれました。

「２ヶ月ほど前に飼っていた猫が亡くなって、病院にご挨拶に伺ったんです。そのときちょうど診察していた方が出てこられて。

子猫を拾って病院へ連れてこられたところだったようで、元気に鳴いている子猫がいたんです。

その方がこれから貰い手を探さないといけないと看護師さんと話しをされていたのを聞いて、おもわず私に飼わせていただけないですか？と声をかけてしまいまして。」

笑顔で女性は私に教えてくれました。

「そのときの子がこの子なんです・・・・もうヤンチャでやりたい放題で困るんですよ。」と全然困っていない顔をされながら言われました。

顔や容姿を見ないで、女性は子猫を迎えることを決めてしまったそうです。

きちんと猫を看取る女性ですから、拾った方も安心してこの女性に子猫を託されたと思うのです。

この子猫は拾った方、迎えた方と幸せにしたような気がします。

女性はご家族と暮らされているようで、賑やかなお家になったのだろうなぁと思いました。

こういった話を聞くと、自分のことではないけれど良かったなぁと思いますし、この方に出会えたこの日はとても幸せな気持ちになりました。

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