慈悲深い人がいない？

2019年12月9日(月) 549 / 0

先日他の猫ボラさんから回ってきた話で、外猫のTNRについての相談があった。

飼い猫は避妊去勢して外中出入り自由
外にいる子たちに餌をやってたら、分かってるだけで母猫が３匹、その子猫らが６匹
苦情が出ているので、手術と保護譲渡をお願いできないかという話。
子猫らは既に生後半年を過ぎていると。

１０匹近くを保護譲渡はキャパオーバーで出来ない。
それでなくとも、我が家は今息子の受験真っ只中で預かることも難しい。

行ってみると人の良さそな高齢の女性。
「この地域はみんな冷たくて。
　外の猫を可愛がってくれる慈悲深い人は一人もいないんです。
　毒を撒くぞと言う人もいるんです。慈悲の心がみなさんないんです。」

ちょっと待て・・・・と思ったら一緒に居たボラさんが
「慈悲深い？そういう問題じゃないです。
　猫の糞尿というのはとても臭いんです。
　いくら猫好きの人でも、庭先に何度も糞をされたらイヤですよ。
　猫に餌をあげるなら、糞を拾ってあるくとか、ご飯の食べ残しを片付けるとか
　そういうことまでキチンとしないと苦情は来ます。
　慈悲とか、そうでないとかいう問題ではありません。
　責任もって世話をするというのは、後始末までちゃんとすることです。」

と淡々と話した。

なんでね、こうなんだろうね。
猫屋敷、猫がたくさんいるというおうちは、もれなくゴミ屋敷化している。
一度だってキレイなお宅に猫がウヨウヨというところはない。
そしてそういう人は口をそろえて、近所から猫のことで苦情が来ているという。
イヤ、明らかに猫だけじゃないよね、外に放置してあるゴミからの異臭もだよね。
それは高い棚の上に置いといて、猫で苦情が、という。

ここのお宅もそう。見るからにゴミ屋敷。
そりゃ苦情くるだろうよ、猫のことだけでなく。
多分最初は猫のことじゃなく、家のことだと思う。
でも家のことだと近所の人もなかなか口を出せないでいたのかもしれない。
そこに猫が居ついて糞尿被害が出だした、ので苦情が言い易くなったということかな。

「失礼ですけど、こちらのお宅、お世辞にもキレイとは言いにくいですよね。
　一度にしてとは言いませんから、毎週ゴミを出すときに一つずつでも外のゴミを減らしてってください。
　夏までに外のゴミが全部なくなったらいいですね。
　ウソだと思うかもですけど、それだけできっと苦情が半分になりますよ。
　ゴミがないだけで猫も肩身の狭い思いをしないなら、それっていいことでしょ？」　

と私も付け加えといた。

今いる子たちは、地域猫申請をしてTNRする。
同席したボラさんがその高齢女性と一緒に近所を回って説明するそうだ。
私は今回捕獲器を預かってたから、それを渡しに来ただけ。

話してる途中、猫らに目をやると隣接する神社の庭で走り回って遊んでる子猫らがいた。
白黒ハチワレ、キジシロ、黒、三毛、サビ、色とりどりな子猫たち。
三毛とサビは大きさから半年ちょいくらい。
目視では妊娠してるようなお腹ではない。
ああ、、早くしなきゃ来春また倍になる。

片付けが進まないようなら、そのボラさんが持ってる軽トラ持ってきて
一度ここの家を一掃しようかという話になった。そうならないよう期待するけどね。

このサイトにもいまだ、このTNRという行為を虐待だのいう人がいる。
では増えて邪険にされて飢え死にしたり毒殺されることと、どちらが救いがあるのかと問いたい。
まぁ、議論したって並行線のことなのだろうからどっちでもいいけど。
私は自分の信念を通すだけ。

今回の依頼は目視で二桁いったばかりの数で言ってきたから、まだマシ。

来春までにTNRが出来ますように。
あのちびっ子たちが邪魔ものにされず、あのまま伸び伸びあの神社で暮らせますように。

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