デジャヴ

千葉県 50代 男性 ブロック ミュート

「猫と一緒に暮らしたいな〜」 そう思っていた頃、引っ越し先で子育て中のメス猫がいました。それがうにゃです。 毎日のように残り物を投げてあげると喜んで飛びつきますが、子供達にも分けてあげる姿に感動し...

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親戚宅に来る野良猫たち デジャヴ さん
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お別れじゃないよ。
2020年1月10日(金) 472 / 0

初めて書く日記が重たい話で恐縮ですが、ウチの猫が最期を迎えましたので、自分自身の気持ちの整理としても記録を残しておこう、と思います。
元野良なので、推定でしかありませんが14~5歳だったでしょう。

昨日仕事から帰ってくると、グッタリとして時折痙攣した直後に苦しそうに鳴く状態でした。
体も冷たくなり、鼓動もかなり少なくなっている状態。
朝出掛ける時は、これ程ではなかったので、仕事に行かずに見守ってやれば良かった、と後悔しました。
すぐに体を温めてやるなどし、さすってあげました。ずっと「大丈夫だよ、そばにいるよ」と話しかけて。
すると徐々に痙攣は収まり、穏やかな顔になって約4時間後に息を引き取りました。
最後は何回か口を動かしていたので、僕はのお別れを言っていたのだ、と思います。

昨年の夏ごろから、食事はとっているのに何故か痩せはじめたウチの子、うにゃ。
太り気味だったので、少し痩せても大丈夫かと軽く考えていましたが、思えばこの頃キチンとした検査をさせれば良かったのかも知れません。
10月になり徐々に食事量が減ってきたので、11月の初めに動物病院へ連れて行ったら、左上の歯がグラグラしてもうダメになっていることが判明。食べると痛みがあるから、それで食べられなかったようで、仕方なく抜いてもらいました。
その後3〜4日して、食欲が復活し 以前のように食べはじめ、少しづつ体重も戻ってきたので一安心していたんです。
ところが、12月に入ってからは水だけは飲むものの、ほとんどご飯を口にしなくなりました。
さらにところどころに吐いた跡が。

お気に入りのスープタイプのフードも食べないし、大好物だったシーバデュオの固形食品も全く受け付けません。
これはマズイな、とまた動物病院へ行ったら、この歳だからあちこち悪くなるのも致し方ない、検査してもいいが 検査のあと結局同じものを処方することになるからと、液体の薬二つをもらい、毎日口をこじ開けて飲ませていました。
それはやはり気休めだったのでしょうか。
年末年始にかけ、さらに容態が悪化。
水だけは飲むものの、やはり吐いてしまうので、脱水症状を起こしていたと思います。
極めつけは、元旦の夜 水を飲んだ直後、「ビャオン」と何やら変な声を出して吐いた後、バッタリと倒れたのです。
すぐに起き上がりましたが、ただごとではないなと感じ救急病院も考えましたが、何せ元旦の夜。二の足を踏んでしまいました。

それからは坂道を転げ落ちるような感じで衰弱していき、フラフラになりながらトイレに行くも、オシッコはトイレの外に。そしてトイレから出れなくなってしまったようで、僕が抱き抱えて寝床まで戻しました。

普段僕がナデナデして何かを話しかけると、決まってゴロゴロいっていましたが、ゴロゴロすらもしんどい様子。
見ていてさすがに可哀想でしたがしかし、このような状態になっても、あまり悲しみの感情は湧き上がってきません。
むしろ、感謝の思いでいっぱいです。

以前から愛猫を亡くした人の情報を見ていると、もっと色々やってあげることが出来たんじゃないだろうか、と後悔の念を持ってしまう人が多いようですが、スピリチュアルな人物によるとそういう場合ペット達は飼い主を悪く思わず、むしろ感謝している、ということなのです。
今回うにゃにも、僕なりに出来ることはやってあげられた、と思っています。

そもそも猫という生き物は、その時その時を全力で悔いなく生きるもの。素っ気ない態度をとるのは、自分自身の気持ちに正直な生き物だからこそ、といえるでしょう。

仏教では、人生において避けることの出来ない心理状態として、四苦八苦を説いていますが、四苦のうちの一つに『愛別離苦』があります。どんな人でも、愛する対象者との別れという苦しみは絶対に避けられない。だから、愛別離苦をどのように受け止めるか、が重要になります。
なので僕は、やたらと悲しむより、愛猫と一緒に過ごした黄金の時間を大切にし、感謝の気持ちだけを持っていこう、と決めていたのです。

仕事帰りにまずこの子をモフモフしナデナデするのがルーティンだったのですが、毎回同じことを話しかけていました。
「うにゃ、いつもありがとね。大好きにゃ、長生きしてね、居なくなってもウチにまた来てね」
時には大音量のゴロゴロで応えてくれていたものです。
この人間語は、毎日のように聞かされるわけですから、おそらく意味を分かってくれていたと思います。
何年か前、いつものようにこのルーティン語を言ってナデナデしていたら、いきなりハッ!としてビックリしたような顔で僕のほうを見上げていました。
あの顔は、言葉の意味が分かった瞬間だと思っています。

だから、この子も僕と同じように僕に感謝してくれて、またこの人のところにやってこよう、と決めてくれているのだ、と思いたい。

こうした僕らのお互いの信頼関係が、僕が悲しみの感情を持たない要因になっているのだ、と。

20歳くらいまで生きてくれるだろう、と思っていたので、ちょっと早く最期が訪れましたが、この子は僕が飼い猫にするまで数年間野良をやってましたから、致し方ないでしょう。



そもそも命あるものは必ず死が訪れます。これも四苦のうちの一つ。
ならば、人間のエゴで延命治療や寿命を操作するのは、如何なものか、という考えるようになりましたので、最後は多少苦しませてしまいましたが、安楽死などもさせずに済み、安心した様子で僕を見上げ安らかに逝ってくれたのは本当に良かった。キチンとお別れを言えました。
いやでも、この子はまたウチに飼い猫として来てくれるんだから、お別れはしなくてもいいんだね。
うにゃ、また僕のところに来て、また一緒に暮らそうね。そしてやはり僕のことを全身全霊で癒してほしい。
それまで僕の心の中で生きていてね。
「おかえり、待ってたよ」という言葉の代わりの、あの大音量ゴロゴロをきかせてね。

ありがとう、ありがとう。。。


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