2019年10月。
私の住むアパートのゴミ捨て場にキジトラの小さなメス猫が来るようになりました。ゴミをあさり、生ゴミを食べているのです。
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小さいので心配でしたがうちはペット不可ですので、そのまま何日か見守っていました。
そんなある日、ゴミ捨て場に大きなソファーや布団などが捨てられました。不法投棄です。粗大ゴミは捨てられることなく何日か置かれていました。キジトラのメスはそこで休むようになり、ある日キジトラ柄の小さな子猫を連れてくるようになりました。
後のシチュー(性別不明)です。
手のひらにすっぽり収まる大きさの小さな子猫です。
雨が降ってきました。
大型の台風が近づいている時でした。
どうするのが良いのか、何とかできないのか、考えているうちにもう1匹、黒い子猫も同じくやってきて、子猫は2匹になりました。しおんです。
母猫のキジトラ(ナオちゃん)
は子猫を植え込みに隠すとどこかへ出かけていきました。雨が降り続き、強い風が吹きます。子猫たちの鳴き声はゴミ捨て場の横の植え込みから、私たちの住む2階まで聞こえてきました。
わたしは耐えきれず、猫を保護したり地域猫活動をしている市内の団体さんにメールをしたのです。団体の代表の方の優しさに涙が出ました。
10月25日子猫と母猫を保護するため捕獲器を借りて保護を試みました。
その時には、ソファーやふとん植え込みの木々は大家さんによって撤去され、小雨の降る中しおんだけがゴミ捨て場で母猫を待っていました。
お昼までにはしおんとナオちゃんを保護することが出来ました。
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残る1匹はキジトラ柄の子
捕獲器を仕掛けても、餌を持って探し歩いても出てきません。
夜、迫る台風に焦り保護猫会の方に手伝って頂くことに。
工場の隙間に小さな鳴き声が聞こえ、保護を試みました。日付けの変わる頃でした。
捕獲器にかかったのは、黒い子猫でした。
子猫は3匹だったのです。これがきなこ(オス)でした。
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翌日以降も探しましたが、キジトラ柄の子猫は見つかりませんでした。私たちは子猫用の捕獲機を返しました。あれから数ヶ月経ちますがキジトラ柄の小さなあの子には出会えていません。
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なぜもっと早くに保護してあげなかったのか、今でも後悔しています。
ナオちゃんも沢山苦しみました。
お腹にいたたくさんの寄生虫
やせ細った体、お腹が痛くて授乳できない時もありました、腹痛で苦しみ、暴れ、何度も下痢をして、注射や飲み薬も頑張りました。
そんなナオちゃんの子猫たちには絶対に幸せになってもらいたいのです。
条件が厳しいと言われても、里親候補の条件をゆるめることは出来ません。もう二度と、この3匹を冷たい雨に打たれるような、そんな生活にはさせたくないのです。
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