静岡県内にて、
☑令和2年9月3日、浜松市で、SFTS感染で猫が死亡。(入院治療3日での死亡)
☑令和3年3月5日、静岡県中部の60歳代男性がSFTSに感染。
推定感染経路が、この男性が直接マダニに噛まれておらず、
屋外作業従事も無く、職業上動物と接する職業である為、〔動物を介した感染〕が
濃厚である、と県が注意喚起を促している。
などが、
報道であったり、保健所からの注意喚起であったり、市町村役場のHP上であったり、
人やペットへのマダニ刺咬に注意するよう
注意喚起や啓発がなされています。
皆さんは、【人獣共通感染症】をご存知ですか?
動物から人への感染ある感染症です。
人から動物に感染するものもあります。
SFTS(重症熱性血小板減少症候群)は、
この【人獣共通感染症】の1つであり、
【第4類指定感染症】でもあります。
【人のSFTS感染】
〔原因〕
・SFTSウイルスを保菌したマダニ
〔感染経路〕
・SFTSウイルスを保菌したマダニの刺咬
・SFTSウイルスを保菌した動物の体液や排泄物
〔潜伏期間〕
・6〜14日
〔症状〕
発熱、嘔気嘔吐、腹痛、下痢、下血、神経痛、リンパ節腫脹、出血症状、血小板減少、
白血球減少、意識障害、肝機能障害
〔治療〕
・対症療法のみ
〔致死率〕10〜30%
★人から人へ血液や体液排泄物を介して感染する場合もある。
【猫のSFTS感染】
〔原因と感染経路〕
・SFTSウイルスを保菌したマダニの刺咬
・SFTSウイルスを保菌した犬猫の体液や排泄物
〔症状〕
元気が無くなる、食欲消失、黄疸、発熱、
嘔吐、Ck・CPK上昇、血小板減少、肝機能上昇、
白血球減少、総ビリルビン上昇
〔治療〕
・対症療法のみ
〔致死率〕約60%
★犬の致死率は約29%
猫のSFTS感染について詳しく書かれている
石井万寿子先生(まねき猫ホスピタル院長)の記事になります。
https://news.yahoo.co.jp/byline/ishiimasumi/20200426-00174283/
個人的に思うのですが、
保護活動や地域猫のお世話などの場面でも、
この様な人獣共通感染症の知識を持ち、
自身のマダニ対策であったり、
猫のマダニケアであったり、何かしらの
対策をしていかなければ、危ないのではないかな?と思います。
数年前に、地域猫のお世話をしていた50代女性が感染し、他界されたなどの記事もあります。
又、放し飼いもマダニ刺咬のリスクが高まります。
気づいたら我が子がSFTSウイルス保菌になっていたでは悲しいことだと思います。
マダニに刺されていたら?どうしたら良いのか?
自分で取るならば、潰さず、細いピンセットで頭部をからユックリと…ですが、
病院や動物病院を受診して、
適切に除去してもらうことが推奨されています。
「今までそんなこと無かったから大丈夫よ」
的な考え方は、とても危険だと思います。
2018年に、宮崎県でSFTSウイルス保菌の猫を診察した獣医師と動物看護師が、
SFTSに感染してしまった事例があります。
SFTSウイルス保菌の猫が増えてしまうと、
マダニ対策をシッカリしている、
もしくは室内飼育の猫しか診察しません!
なんて動物病院が出てきてしまう可能性すらあるわけです。
私は時々、公衆衛生的観点、環境的観点から
この様な啓発日記を書きます。
読まれて不快に感じる方もあるとは思います。
しかし、保護活動することにも、猫を飼っていくことにも、
適正な知識を持って当たることが大切であり、それが猫の幸せに繋がると思っています。
ここからはちょっと愚痴ですが(苦笑)
昨年12月、静岡県動物保護協会から注意喚起が有りました。
山口県から子犬4匹がボランティア繋がりで静岡県に引き取られ、
動物病院にかかったところ、
今まで静岡県にほぼ無かった、バベシア症が確認された。
というものです。
静岡県動物保護協会より、ボランティア団体などに、
中国・四国・九州の犬を譲渡する際には気をつけて欲しいと通達がありました。
バベシア症も稀に人間に感染します(苦笑)
国内とはいえ、
動物を遠隔移動させる場合は、
感染症予防、公衆衛生の観点からも、
事前の検査も大切ではないかと考えます。

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