お爺さんの多頭飼い

2021年4月19日(月) 608 / 0

最近、岩槻区　犬の多頭飼い現場に行って来ました。

悲惨な光景でした。
昔からお爺さんは犬を放し飼いしていて、田舎の畑、森の中だし、近所も親戚だったし
仕方ないなぁ、で
過ごしてきたのだと思います。

やがて住宅地になり新しく家が建ち始め苦情がきました。
お爺さんは放し飼いを辞めて犬用の柵を作り、
そこに犬を閉じ込めて飼いました。

オリの作りが粗末なので
発情期になった犬が脱走したり
その度にまた出産した犬が増えて行きました。

柵に閉じ込められた犬達は半狂乱に叫び吠えます

出して！出して！
ここから出して！
糞尿の山の中、ノミダニ、マダニに刺されまくり、フィラリアになって生きています。

お爺さんを責めても始まりません。
お爺さんは心臓が悪いのでお爺さんが他界した場合は全頭
殺処分になります。

今、仔犬から徐々に救出しています。
昨日はお母さん犬を救出しました。
お母さんも仔犬もオリ部屋の半分が
泥と糞尿の中に過ごしていました。
仔犬の陰部にマダニがたくさん噛み付いて、どんなに痛かったか
どんなに痒かったか。
お母さんはフィラリアなので、マダニ駆除剤をまだ打てません。
長いことオリの中にいたので、うずくまる事しか知りません。
でも、頭が良く、トイレを一回で理解しました。

暖かい毛布がよほど気持ち良いのか、産まれて初めての毛布でずっとずっと眠っています。

その
お爺さんに協力してくださっていた
近所の頼もしい方が、色々案内してくれて、教えてくれて
大変助かります。
その人がいなければ、お爺さんはまだ犬達を手放さないでしょう。
その近所の方は10年前に引っ越してきた時から
多頭飼いを知ってはいましたが、気にしないで生活していたのですが、

ある日お爺さんが病気で2週間くらい入院しているとウワサで聞いた時に
犬の様子を見に行ったら、
犬がガリガリに痩せてお水の容器が空っぽになっていたそうです。

慌ててまずは水を入れて救済したと、犬達は必死に水をガブガブ飲んだそうです。

N○○の団体さんも、手に負えず
その近所の人に託して、ノータッチだそうです。

保健所がきても放し飼いの犬が森に逃げて捕まりません、本当に困難な現場です。

こういう困った人が周りにいたら、
保健所や　団体に苦情入れても解決しません。
　直接、その人を助けなくても
犬を助けてあげて欲しいです。

助ける方法は簡単

その人の玄関前に
そっと犬のオヤツや餌を差し入れするだけで良いのです。
（カラスや犬に食べられない様にプラスチックケースに入れるか、爺さんに直接渡す）

結構喜び、受け取ります。
そしていよいよ
困った時に犬を手放すことを承諾してくれます。

細く長く
繋がる事が大事なのです。
犠牲者動物の命のために。

余談ですが、逃げ回る仔犬を捕まえて
キャリーケースに入れた時、
うわー、猫より超簡単、と思ってしまいました。
仔猫や成猫、こんなもんじゃありません。
仔猫は2ヶ月半過ぎたらもう捕まりませんから！

犬はまだ優しい。

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