犬を飼っている時もご飯に困って、結局は自分で作っていた話を以前に書いた。
筆者は料理歴が異常に長いので、ごく一般的なものは自分で作る。
ちなみにパンやケーキを焼いたりもするので、ほぼ男おばちゃん状態のハイパーインドア派だ。
奥さんも同じなので、休日は息子と三人で焼いたりすることもある。
多分、一般家庭からするとかなり変わった感じだろう。
おかげで学生からは小料理屋呼ばわりされていたりする。
わざわざちゅ〜るや酒を手土産に来るので、腹いっぱい喰わせて帰らせる。
そんな状態なので、ペットのご飯をペット向きに作るのは特段、問題がない。
現状、最大の問題は材料が入手しにくいことだ。
先日、猫のご飯についてブツブツと書いた。
ウエットもいまいちなハズレがあると同時に、ドライもだいぶ「?」なものが多く、安心して与えられないからだ。
特に、アメリカなどではかつて、フードが汚染されていてペットが大量死するなどの事件が起きた事がある。
これは材料を素材が安いエリアで買ったり、フードそのものを人件費が安いエリアで作り、船便で本国に大量に送って、本国でパッケージして売るという仕組みだったりする関係で、輸送時の防カビ剤などが悪影響する問題があるのだ。
輸送時の防カビ剤自体は製品の成分ではないため、ちと危険。
その他、有名事例でいうと下記のようなものがある。
↓↓↓↓
中国産ペットフードで犬・猫大量死!米国で600匹…FDAも原因分からず 2013年10月25日
https://www.j-cast.com/tv/2013/10/25187183.html
2007年アメリカで発生したメラミン混入によるペットフード大量リコール事件
https://catfood-study.com/catfood/recall-incident.html
メラミン混入はかさ増しだろう
また、防カビ剤を使わないとカビが発生し、カビ毒で下記のようになる痛し痒しの状態だ。
↓↓↓↓
ドッグフードにカビ毒混入、米で犬70頭以上死んだと報告 リコール拡大 2021.01.14
https://www.cnn.co.jp/business/35165031.html
日本に於いては、ペットフード安全法により、一定の管理はなされているから安心して欲しい。
↓↓↓↓
ペットフードの安全関係(ペットフード安全法 事業者のみなさま向けページ) 農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/syouan/tikusui/petfood/
ペットフード安全法の概要 環境省
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/petfood/outline.html
ご飯である以上は生物だし、生物である以上は腐るしカビるしと、問題は避けがたい部分がある。
特に夏場に湿度が高い状態でフードを放置すれば、お手製でも腐るのは当然だし、ドライでも長い保存は危険だ。
こういった前提で、もうひとつ問題がある。
日本国内の景気悪化により、価格が安くないと売れないという消費減退問題が大きいのだ。
これは人間用でもインフレ問題が取り沙汰される。
↓↓↓↓
「物価とインフレ」 スーパーに並ぶ商品がどんどん小さくなっている
http://www.peters.jp/ba/future_direction/562.html
ここ最近では、日本の事情である↑とは別に、食料品の原材料の世界的なインフレも問題になっている。
↓↓↓↓
マヨネーズ、パスタでは済まない? 食品値上げの「本当の恐怖」 鈴木貴博 2021/07/09
https://www.msn.com/ja-jp/money/other/e3-83-9e-e3-83-a8-e3-83-8d-e3-83-bc-e3-82-ba-e3-80-81-e3-83-91-e3-82-b9-e3-82-bf-e3-81-a7-e3-81-af-e6-b8-88-e3-81-be-e3-81-aa-e3-81-84-ef-bc-9f-e9-a3-9f-e5-93-81-e5-80-a4-e4-b8-8a-e3-81-92-e3-81-ae-e3-80-8c-e6-9c-ac-e5-bd-93-e3-81-ae-e6-81-90-e6-80-96-e3-80/ar-AALVRY0
一連の流れはコロナ禍と経済ケアが原因で起こるものだから、しばらくは続く流れだ。
日本に関しては、それらに加え、長い経済低迷が原因である。
そもそも、物の価格というのはコスト積み上げ式で決まることはない。
↓↓↓↓
「原価+経費+利益=価格」は間違い
執筆者: ドリームゲート事務局 投稿日:2008.01.01
https://www.dreamgate.gr.jp/contents/column/c-businessplan/42181
マーケティング的に売れるであろう価格帯を模索して様々な工夫をするのだ。
内容量が減っているというのは事実上の値上げなんだが、表立って値上げをすると売れないので、内容量を減らして対応している。
これは品質を維持するためにさまざまなコストをカットした結果だ。
製造原価というのは単純に材料費だけではなく色んな経費がのるものだ。
↓↓↓↓
製造原価とは?製造原価の基礎知識とコストの考え方
https://www.daikodenshi.jp/daiko-plus/production-control/what-is-manufacturing-cost/
卸値・売値・仕入れ値とは?流通業界用語を徹底解説! 2020.09.18
https://aqcg.jp/ryutu/
労務費や輸送費、広告費、卸の取り扱い手数料など、色んな経費がのって小売価格になる。
このため、メーカーの原価は製品価格の約3割前後と言われている。
すると、ざっくり価格の3割のさらに材料費という具合になるため、ものすごく原材料費が圧迫されるのだ。
そこで、人間用の材料費を見てみよう。
以下は鶏肉だ。
↓↓↓↓
荷受相場表
https://www.shokucho.co.jp/original4.html
1キロあたり600円ちょっとくらいをウロウロしている。
ちなみに、マグロの缶詰等では、70gの缶詰で160円〜200円程度だ。
一方、猫用の缶詰等では、50〜70gならおよそ80〜100円程度である。
流通の経費や粗利などの項目は人間用と変わらないので、価格差は多くが材料費の差だ。
変わるのは人間用にかかる検査費用などの項目だ。
これだけ比較しても、かなり原材料費を低めに抑えていることが解るはずだ。
あたり前のことだが人間用には出せないB級品がペット用だ。
それ以外に、かさ増しの目的と思われるフスマや糠、小麦、米粉などといったもので、これまた人間用には使えない品質のものが混入される。
それらに保存料などが入って、流通する。
人間用ほど規制が厳しくないというか緩いので、安価な商品=問題なものが多くなるという構造なのだ。
現代だと、犬猫のアレルギー物質が入っているか否かが結構厳しく指摘されるものの、それ以前の問題なのだ。
こういった仕組みなため、筆者が自分で作りたくなる気持ちがわかるだろう?
実際、昔は猫飯なんて人間が食うのに合わせておすそ分けをして喰わせていたものだ。
その前時代的な方が、ペット的には遥かに安全だったわけだ。
無論、塩気や、犬猫が食べてはいけないものなどの知識も希薄で、別の意味で危ないという話もあった。
↓↓↓↓
犬や猫が食べてはいけないもの
https://www.tochigi-vet.or.jp/other/pet/pet_01_14.html
ペットフードが安価じゃないと懐が厳しいというのは、このご時世で仕方ない。
しかし、安易に価格だけのフード選びをするくらいなら、人間用の材料を犬猫用に作った方が遥かに安上がりで済むのだ。
ここでも問題が出るんだが、犬に比べ猫は食べる量が少なすぎて、少しだけ作るのが高難易度であることだ。
多めに作って保管すると、冷蔵庫なら冷たくなるので温め直しが必要だし、油断すると保管で腐ることもある。
そしてそんなに時間の余裕があるわけがないのが現代社会なので、机上の空論になりやすい。
たかがペットフードだが、頭の痛い問題なのである。
なんだか、2号と3号が仲良しだった。


筆者が抱かせたわけではなく、じゃれながらこうなっていた。
クレアがチビ猫ルシアの頭をペロペロ。
スマホのカメラを向けたら、え?っていう顔だ。
1号のソフィアはアッチャコッチャウロウロしながらそれぞれとじゃれていた。
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