年始休みも明けて、少しずつ日常に戻りつつあります。
今でも毎日友人に励まされるし、いっぱい甘やかして貰えて、楽しく過ごせています。
✂︎- - - - - - - -キリトリ- - - - - - - - - - -
日もすっかり昇って朝の10時頃でしょうか。
ミーティングの前に拾った子猫の買い物やお世話を済ませようと、予定より早く起きました。目覚ましの音で起きてしまったのか、子猫はまた不安気に鳴き出しました。段ボールを開けて中を覗くと、こちらを見上げて鳴き止む気配もありません。体調も心配だったのですが、見たところお腹を壊している様子はありませんでした。
段ボールを閉じて、部屋の空気の入れ替えをしてからパジャマを着替えに行くつもりだったのですが、子猫が暴れるドスドスという音が聞こえてきます。
窓の鍵に手をかけた時、ドサッと背後で音がしました。振り返ると、丁寧にたとう折りをしたはずの真ん中の隙間から頑張って顔を出す子猫の姿がありました。にゃあにゃあと鳴き、こちらを見ながら、顔を出しては箱に落ちて、また顔を出しては落ちてを繰り返しているのです。繰り返しているうちにとうとうフラップの上に立ち上がり、床にボテっと落ち、こちらに駆け寄ってきました。窓を開けるのをやめ、手の甲をぺろぺろと舐める子猫を箱に戻し、ちゃんとフラップを閉じても離れようとすると、また飛び出して駆け寄ってきます。
フラップを立てて高さを出しても、ジャンプをして内側に折り、よじ登って何度も追いかけてきました。ずっと足元に来てはにゃあにゃあと鳴いているので、落ち着いたら満足するだろうと考えタオルに包んで抱き上げてベランダに出ました。子猫は腕の中で満足そうにゴロゴロと鳴き、手の甲を舐めながら眠たそうな目をしていました。
これだけで1時間が過ぎ、ミーティングはキャンセルをし、メールで動画と内容を送って貰うことにしました。
抱っこをしながら『子猫を拾って困ってる!』そんなことをTwitterで呟いた気がします。ある程度風を浴びたら子猫は箱に戻し、部屋から出ないように気をつけながら、子猫のトイレの片付けとご飯を済ませました。部屋に戻ると、スピーカーの裏に隠れていた子猫が不安そうに鳴きながら近づいてきます。見事なハイジャンプ脱走を習得したおかげでこの子の行動範囲を制限できるものが無くなったので、昼過ぎに夫が起きてくるのを待つことにしました。目を離している間にトイレやいたずら、最悪の場合怪我などをすると考えただけで不安でした。
足元で何度も私を見上げては鳴いているので椅子に座り、膝の上に乗せました。きっと親が恋しいのだろうと思いながら見つめているとあっという間に寝てしまいました。ふと気になってネットで子猫の睡眠時間を検索すると半日以上は寝ていないといけないはずだったのですが、慣れない場所に来たばかりでぐっすり眠れるはずもなく、その日の睡眠時間は約4時間程度でした。
食欲旺盛、下痢や嘔吐もなく、跳び回る体力もあり、オイルにまみれている部分を除いては元気な子猫という印象でしたが、やはり体力を回復するには充分な睡眠が必要だと思ったので、膝の上でないと眠ってくれないのは心配そのものでした。猫を飼った経験がなく、干渉せずにいればやがて慣れて眠ってくれるだろうといった私の考えは少し甘かったかもしれません。投稿したTwitterの方でも、『何かの縁だね』『可愛い!』『茶トラは懐っこいから諦めな』と色んな人が気にかけて、子猫が眠る姿を可愛いと褒めてくれました。私は一目見た時から心配の方が勝ったけど、良かったな!子猫!!
お昼が過ぎ、いつもの時間より早く夫を起こしに行きました。子猫の買い物をしようにも、安全に過ごせる場所を作らないと部屋を離れることが出来なかったからです。「用意した段ボールももう意味なくなっちゃったから買い物から帰るまでちょっと抱っこしてて!」夫に子猫を預け急いで近所の100円ショップへ向かいました。最優先はケージと寝床。当時は里親に出す予定だった為、使わなくなっても分解可能なワイヤーラックで作ることにしました。
適当にワイヤーラックを鷲掴みにし、突っ張り棒と板、ちょうどいい大きさのカゴとクッション、手触りのいいタオルと、鈴の入ったボール型の玩具を買って急いで帰りました。部屋に戻ると夫が子猫を抱きながら「やっぱりこの子病気かなにかあるよ!」「体の中から機械音がする!」と真面目な顔で言ってきました。夫は猫カフェのおやつをくれなきゃ塩対応な猫としか接したことがなかったので、喜んでいる猫が喉を鳴らしてくれることを知らなかったのです。今思えばおかしくて笑える話かもしれませんが、この時は精一杯感謝の気持ちを表しているであろうこの子を否定してしまったようでほんの少しだけ心が痛みました。
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