
モモは、他人に決して懐かない猫です。
またとってもヤキモチ焼きで、以前母が来た時、私と母が親しそうなのが我慢ならず、母に牙を向いて威嚇しました。
近所の猫が遊びに来たときは、大声で怒鳴って追い返します。
そんなモモですが、Hさんだけには懐くようになりました。
Hさんは、私の会社の役員で、私が出張の時モモの世話をしてくれた人です。
70過ぎの男性で、モモのことをとてもよく看てくれました。
誰にも口を利かない無愛想なモモですが、Hさんだけには挨拶します。

以前、Hさんに尋ねたことがあります。
「Hさん、モモは言葉をしゃべるでしょう?」
Hさんは「はい」と答え、次のように解説してくれました。
ご飯が欲しい時は、「アン、アーン、アン」。
おやつがほしい時は、「アー、アー、アー」。
文字だと意味がわかりませんが、聞くとよくわかります。
Hさんによれば、
ご飯が欲しい時は、「お腹へった。早くちょうだい!」
おやつがほしい時は、「あのう、よかったらおやついただけません?」
だそうです。

モモがHさんのことが好きなのは、見ていてわかります。
しかしHさんが触ろうとすると、困った顔をして避けるのです。
嫌がっている風ではありません。
どうもモモは、自分があまりHさんと親しくすると、私がヤキモチを焼くのでは無いかと心配しているようです。
自分がそうなので…。
お話するぐらいなら良いけど、ベタベタしない。
モモなりの、倫理観のようです。
猫の心理は複雑で、並の人間よりも奥が深いです。

Hさんは、都合でしばらく来れなくなりました。
半年ぶりにHさんに再開した時、モモはちゃんとHさんに挨拶しました。
私のおばあさんは、「猫は3日で恩を忘れる」などとひどいことを言ってましたが、全く間違いです。
モモは、Hさんへの恩を決して忘れません。
補足
私達は、2014年に引っ越ししました。
新居、木が多く建物が見えません。

後ろが山で、庭に野鳥や野生動物が来ます。
この間、ハクビシンが来ました。木の上にいました。
首から下は猫とそっくりで、顔だけ違います。
私達の棲家は、1階の居間になりました。
2階はオフィス、応接室、小部屋、1階に実験室、倉庫があります。
モモは新居が気に入り、1階、2階のあちこちを行き来します。
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