
ナナはもとは、近隣の家をねぐらにしていた猫ですが、何匹かそのお宅を拠点にして活動してるネコさんたちがいるようです。田舎なのでみんな大体敷地の中に畑があって、裏手は山に続いてます。都会だったら賃貸アパートとか建てて、悠々自適で暮らせるくらいみんな敷地が広い家が多い(あくまで都会だったらの話です😓)
でも、みんなの悩みは山から下りてきて作物を荒らすイノシシ。タヌキやキツネも見かけます。だから、敷地の中に猫くらい、いても気にしないお宅が多いです。
ナナも猫好きのおばあさんが亡くなって息子さんだけになって、構われてはいなかったようだけど、人間にいじめられた経験はないんじゃないかと思います。
ナナがおそらく一番怖かったのは猫、それも同じ敷地の中で暮らしていた大きなボス猫。
ナナがうちでご飯を食べるようになってから、毎晩のように玄関の前でボス猫の威嚇するような大きな唸り声がするようになりました。夜中になると、うちの玄関先で、しばらく威嚇するように大きな声で唸り続け、それからなにかを追いかける気配がして向こうに走っていく音がする、そんなことが3、4日続きました。
野良猫同士のケンカなんかもあるから、最初は気にしなかったけど、もしかしてナナが夜もうちのベランダにいるものだから、「そこにいるのはわかってるんだぞ、サッサと出てこい」と脅かされてるんじゃないかなーとなんとなく思いました。実際ナナがうちでご飯を食べてると、門のすぐ外側でボス猫がナナをにらみつけて唸ってることがありましたから。私の想像ですが、同じ敷地で暮らすボスを差し置いて下っ端の猫がおいしいごはんにありつくなんて許し難いことだったんじゃないかしら。
確かめようと夜中にボス猫の大きな唸り声を聞きつけて、ベランダに出てみました。暗闇の中で大きな唸り声がして、ベランダにはナナがフリーズしてます。私が出てきたのを見て、慌てて私の腕の中に飛び込んできました。それでも唸り声は続いて、ナナは私の腕から離れて道に飛び出していこうとします。「行っちゃダメ」とナナを放しませんでした。すると、突然唸り声がやみ、ボス猫は向こうに行ってしまいました。以来、ナナは朝も晩もずっとうちの狭い敷地の中で暮らすようになりました。多分もう戻れなくなったんじゃないかって気がします。同じ敷地で暮らす猫同士のルールみたいなのがあるんじゃないかなと思ってます。
猫は死期が近づくと、どこかに行ってしまうというのもほんとにあるんだと思います
すぐ近くの小さな工場で、20年近く飼われていた猫がいました。昼間は工場で働く人たちと一緒に過ごし、夜は工場に残って、工場の内部や、庭で好きなように過ごし、また朝が来ると工場の人たちと一緒に過ごす。そうやって20年ほど暮らしてきたそうです。いつも工場の近くを散歩する女性がいて、必ず工場に寄ってその猫を抱き上げ、話しかけていました。
ある日、女性が工場の前を通ると、猫の方からこちらに鳴きながら歩いてきたので、いつものように抱っこして話しかけ、地面におろすと、そのまま向こうに歩いて行ったそうです。とくにいつもと変わった光景ではなかったけど、翌日工場の前を通って猫が戻ってこなくなったという話を聞いたとのこと。
20年暮らし慣れていて、危険な場所があるわけではないので、多分あの時、最後のお別れに来てくれたんだろうと言っていました。工場の人達もそう思っているようです。
この辺は、猫は大体放し飼いが多いので、事故の可能性もなくはないのですが、周囲の環境や猫の年齢、普段の行動パターンから見て、寿命が近づいてきたのを悟ってスーッとどこかにいったんじゃないかなと思う猫さんが時々います。
もちろん、家で亡くなってちゃんとお葬式をあげてもらう猫もいます。

最初の頃はお外にも出たけど、あたしはもうすっかりおウチ猫。

お外より家の中の陽のあたる場所が好き。

あの子は嫌い
最近は猫嫌いなはずの夫が、たまに撫でてくれようになりました。
ご飯のフードとオヤツの味の違いもわかるグルメ?猫になったため、「これじゃにゃいよーオヤツほしー」と催促してくることもしばしば。
今のところ、猫語で話しかけてきますが、猫が人間の言葉を喋ったという話を聞いたことがあります。
私もホントはこの子、猫語じゃなくて、人間語がしゃべれるんじゃないかと思うことがあります。
いつか、バイリンガルニャンコなところを見せてもらいたいものです。
最近のコメント