今まで感じたことのないつよいしょうげきを感じた。
気づくとぼくは、地面になげだされてたんだ。
何がおこったのかわからない。
いったいどうしちゃったんだろう?
こわい…
こわいよ、お母さん。
こわいよ、がらしゃお姉ちゃん。
逃げなくちゃ!
とにかく逃げて、かくれるんだ!
ぼくは立ちあがろうとしたけど、どうしてだろう、うまく歩けない。
あしにつよいいたみを感じる。
あしがいたくて、歩けないんだ。
なんどやっても、あしがうまくうごかない。
それにすごくいたいよ。
おしりもいたい。
シッポがどうかしちゃったのかな?
がらしゃお姉ちゃん。
お姉ちゃんはどこ?
むうたおじさんは?
ぼく、どうしちゃったの?
こわいよ。
だれかたすけて。
とにかくかくれなくっちゃ。
安全な場所にかくれなくっちゃ。
ぼくはあしをひきすりながら、なんとかくらやみに身をかくしたんだ。

どうしよう。
どうしたらいいの?
あしがいたいよ。
シッポもいたいよ。
お姉ちゃんもお母さんもいない。
むうたおじさんもいない。
大きな声をだして、たすけをよぼうか。
でも、大きい声をだすとあぶないかもしれない。
歩けないよ。
こわい。
すごくこわいんだ。
いたいよ。
すごくいたいんだ。
ぼくは暗がりに身をひそめて、じっとしてた。
何日そうしてたのかわからない。
おなかがすいたよ。
もう何日も、なんにも食べてないんだ。
「あなたはお父さんの勇敢なところをちゃんと受け継いでいるのね」
お母さんの言ったことが頭によぎった。
そうだ。
ぼくは、お父さんみたいにゆうかんな男なんだ。
よし。
ゆうきを出して、ぼくはむうたおじさんのところまで歩いて行った。
あしがいたくて、うまく歩けなかったけど、それでもなんとかむうたおじさんを見つけることができた。
「むうたおじさん、あしがひどくいたいんだ。
むうたおじさん、おなかがすいたんだ。
たすけてよ、むうたおじさん」

むうたおじさんはぼくを見てこう言ったんだ。

「おなかすいてるの?(´・∀・`)
ママがごはんくれるから大丈夫だよ(´・∀・`)
今、ママをよんでくるね(´・∀・`)」
ママだって?
あの、はれんちな二本足のこと?
いやだよ、むうたおじさん。
お母さんが二本足はきけんだって言ってんだ。
「心配しなくていいよ。
ママはやさしいんだから。
きっと助けてくれるよ。
ぼくについて来て(´・∀・`)」
むうたおじさんのことは信用してるけど、ぼくやっぱりこわいよ。
おじさん、ぼく、やっぱり行けない。
「大丈夫。
ぼくもママに助けてもらったんだよ。
きっと、プリッツちゃんのことも助けてくれるはずだから。
ぼくを信じてついて来て」
ほんとに?
でも、お母さんが
「二本足は危険」
って…
むうたおじさん。
ぼく、やっぱりこわいよ…
ぼくがむうたおじさんの家の庭でうろうろしてる間に、むうたおじさんはぼくのごはんを持った二本足を連れてきた。
むうたおじさんの「ママ」だ。
どうしよう…
二本足はぼくを見て、とてもおどろいた顔をしたんだ。
何か言ってる。
むうたおじさんにも何か話しかけてる。
二本足はゆっくりとぼくの近くにごはんをおいた。
でも、あしがいたくて、こわくて、とてもじゃないけど、ごはんなんてのどを通りそうにないよ。

むうたおじさんは
「とにかくごはん食べて。
後はママがなんとかしてくれるから。
ママがプリッツちゃんのことも助けてくれるって。
ぼく、ママにお願いしたからね」
いやだよ。
やっぱりこわいよ、むうたおじさん。
ぼく、やっぱりがらしゃお姉ちゃんのところにかえりたい。
にげなきゃ。
とにかくここからにげなきゃ。
そう思ってた。
でも、二本足の姿を見て、ぼくは思わず、力いっぱい叫んでたんた。
「たすけて!」

二本足が何かもってきた。
なんだろう?
大きな手がぼくの方に伸びてきた。
いやだっ!
こわいよっ!
たすけてっ!
むうたおじさん、たすけてっ!
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