前編では、猫の殺処分の状況を、「保健所などに引取られる猫の数」と照らし合わせて検討しました。
後編では、殺処分をなくす取り組みについて検討します。
野良猫日記9(後編)で触れましたが、殺処分などあらゆる猫問題の根源は、「捨て猫」です。
捨て猫を減らすためには、法律の他には、啓蒙活動こそ重要です。
実際に啓蒙活動は、TNRが行われるずっと前から、行政だけでなく、個人、団体によって取り組まれて来ました。
その結果が、「保健所などに引取られる猫の数」5分の1、「殺処分数」12分の1なのです。
啓蒙活動はとても効果があります。
先日、この日記を書きました。
その結果、個人を中傷する日記やコメントがほとんど無くなりました。
日本人の良い所はそこなのです。
内心は「うぜーオヤジ」と思っているかもしれません。
でもそれで良いのです。
最初はそうでも、それがきっかけでマナーが定着しますから。
1990年代、全国的に「ごみ」の分別が行われるようになりました。
私の地域では1996年にいきなり5分別になりました(今は7分別)。
最初は皆、ブーブー文句を言ってました。
でもブーブー言いながらでも、日本人はルールを守ります。そしてそれが常識になる。
日本ではそれが当たり前ですが、海外のほとんどの国は日本のようにうまくいきません。
先進国と言われる国の中に、ネコもゴミも捨てまくっている国があります。
またある大国では、マナーについて注意するとナイフで刺される危険があります。
余談ですが、私はかつてその国に出張しました。
一人で電車に乗った時、ものすごくマナーの悪い人がいたので注意しました。
後でそのことを通訳の女の子に話すと、彼女はびっくりして「そんなことをするとナイフで刺し殺されます。最近の若い人はとても危険なんです」と言いました。
彼女は、ネコジルシをよく見てくれてます。この日記を見たらきっと笑います。
今日彼女から来たメールによれば、思想統制が厳しくなりネットが自由に見れなるかもしれないと言ってました。
メールもチェックされる危険があるので、敏感な話はできないそうです。
私達日本人は、自由が保証されて本当に幸せです。
もっとも野良猫の社会では、ファシズムの嵐が吹き荒れていますが…。
私は、昨年12月から今年3月まで、ほぼ毎日、捨て猫、野良猫たちと会っていました。
僅か4ヶ月の間に、信じられないほどの猫たちの悲劇に会いました。
私は、それを様々な伝達手段を通して、発信していくつもりです。
「ネコ捨てないで」という看板を見ただけではピンと来ない人でも、捨て猫たちの苦しみを目の当たりにすれば、捨て猫は決してできなくなるはずです。
人々の気持ちを動かせるように、厳しい現実を伝えたい。
これが私の啓蒙活動です。
広報活動も重要だと思います。
行政が猫の譲渡をしていること、保護活動をしている人ならは知っていますが、一般の人はあまり知りません。
知っていても、方法がわからない人が多いです。
実際に猫がほしい人で、保健所のことが頭に浮かぶ人は非常に少ないと思います。
先日(3月末頃)、地元の保健所に猫の譲渡について問い合わせをしてみました。
保健所の人は、猫が欲しい人は大歓迎という感じで、親切に説明してくれました。
「あいにくまだ猫はいませんが、4月、5月と子猫がたくさん集まるので、事前に電話してくだされば、すぐ会えるように準備しておきます」言ってくれました。
保健所も、本当は猫を殺したくない、誰かに引き取ってもらいたいのです。
市町村の保健所の猫達は、引き取り手がない場合は県の動物愛護センターに送られ、そこでも引き取り手がなければ、殺処分されます。
印鑑と身分証を持参すれば、その場ですぐもらえるそうです。
行政機関なので、性別、家族形態、収入などで差別することは、もちろんありません。
一応65歳を超える人は、後を任せられる人の承諾が必要とのことですが、それほど厳格なものではなさそうです。
「えー!ネコジルシの里親応募よりもずっと簡単じゃん!」(ごめんなさい、冗談です)。
私も里親募集の大切さはよく理解しています。
募集する人は、猫を保護して、検査や治療をして、世話をして、大変な苦労をしておられます。
ネコジルシは、猫が欲しい人がネットで検索して、最もたどり着きやすいサイトだと思います。
そのため希望者も多く、せっかく応募しても諦めなければならない人が多いようです。
希望に沿うことの出来なかった人のために、保健所での譲渡のことを教えてあげたらいかがでしょうか?
それによって一匹の猫の生命が救われるかもしれません。
ネコジルシの評判も高まります。
実は私も、里親募集をしようかと思っていたのです。これから、捨て猫のシーズンになりますので…。
でも、延期することにしました。
当分、猫がほしいという人のために、保健所の譲渡をPRするつもりです。
捨て猫はしばらく保護しておけばよいけど、保健所の猫たちは急を要しますので。
[里親応募をご希望の方へ]
ぜひネコジルシで良い出会いを見つけてください。
ネコジルシの猫たちは、募集した方が保護して大切に育てたとても良い猫たちです。
人気も高いです。
でも、どうしても見つからない場合は、地元の保健所に問い合わせしてみて下さい。
地元の保健所でなくても、他の地区の保健所でもOKみたいです。
良い出会いがあるかもしれませんよ。
これから子猫がたくさん出てくるシーズンになります。
引き取り手がないと殺処分されるかもしれない可哀想な子猫たちです。
今この猫に啓蒙活動しています
最近仲間入りした黒猫です。
野良なのに、人にはとても懐いて、とっても甘えん坊です。
いつもすり寄って来ます。寝転がってお腹を丸出しにして愛嬌を振りまき、可愛いです。
でも困ったことに、他の猫をいじめるのです。
いじめ方が半端じゃない。とことん追いかけて、襲いかかります。
昨日は、思い切り叱りつけてやりました。
「去勢するぞ!」と脅しました。
効果があるかなー?
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