今年の4月に第5回裁判があり、本人尋問が行なわれたのですが、その後5月、6月、7月、8月に和解のための話し合いがあり、条件が折り合って和解となりました。
和解の条件は、被告から原告に和解金(フーガちゃんの捜索チラシ印刷代、配布費用の1.5倍)、原告はネット上に被告を特定できるような事を今後書かない、というものです。
特定できるような事を書かないというのは、今までも気をつけていたので、今後も有り得ません。感情的になって下手な事を書いて、名誉毀損なんかで訴えられたら不愉快ですから。
世間から、あの人が飼い猫が行方不明になっても、ろくに探さないで見捨てた人だよ、と特定されるのが怖いなら、一生懸命探せば良かったのに。
複数の猫と暮らしていて、愛猫家を気取っているから、実は暗い過去があるというのは、何としても隠し通したいのでしょう。
今回の裁判は、判決が出る事を望めば敗訴でした。裁判官の考えを聞く機会は何度もあって、第4回裁判では、こう言ってました。
「車をもらった人が車を失ったら、車をやった人が、もらった人に慰謝料請求しますか?」
猫も車も、法律上は同じ物扱いで、所有権が絶対的権利と言いたかったのでしょう。
その後、原告被告共に陳述書を提出して、私は保護猫活動についても書きました。保護猫活動は、拾った猫を欲しい人に、ハイどうぞ、可愛がってね、と渡すだけの活動ではないと。
第5回裁判の本人尋問では、裁判官から保護活動の費用はどうしているのか、里親に絵ハガキをプレゼントするのは何故か、聞かれました。裁判官は陳述書を読んで、活動への理解が深まったようでした。
その後は4回の話し合いが持たれたのですが、裁判官の和解に持ち込みたい気持ちを強く感じました。法律的に判断すれば、所有権を持つ被告が飼い猫を行方不明にしたところで、元保護主の原告には、行方不明にした事にしても、ろくに探さない事にしても、慰謝料を請求する根拠は無い、らしいのです。
地方裁判所で敗訴するのであれば、高等裁判所に控訴すると息巻いていましたが、弁護士さんによると、一審で敗訴すると二審でも敗訴する確率が高いのだそうです。
敗訴ではなく和解というかたちで裁判を終える事ができて、今では良かったと思っています。和解金は全額、茨城県南で活動している保護団体に、フーガちゃんの名前で寄付する予定です。
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