私は無責任な餌やりでした

2023年5月31日(水) 446 / 25

TNRなんかやめてただの餌やりに戻ってください　と言われましたので自分語りを。

私は１１年前無責任な餌やりでした。さらにさかのぼる事その３年前くらい、今の家に引っ越してきたときそこにいたのは野良猫の子猫と思われる生後６カ月くらいのメス猫。この子に餌をあげてかわいがっていました。近所で聞いても誰も飼っている訳ではない、野良猫だということでしたがどういうわけかこの子は一度も妊娠しませんでした。

だから３年も一緒にいて一度も子猫禍に会うことなく過ごせたのです。

その子が突然来なくなりそこから１年くらい？

その子にそっくりのキジトラのメス猫（便宜上A子とします）A子が我が家に迷い込んできました。私は従前の猫同様ご飯をあげました。その猫は次の春妊娠、出産をし、出産から１ヵ月くらいでかわいい子猫を４匹連れてきました。この時点で「ヤバイヤバイ・・・」と思って子猫たちは里子に出そうと、何とかてなづけようとご飯をあげました。

猫の手術をするには捕まえて病院に連れて行く必要があり、それには信頼関係を築き触らせてもらえるようになることが大前提だと思っていたからせっせとお世話しました。母猫というのは子猫の離乳に合わせ子猫を追い払う行動をとるということを知っていましたので、Ａ子とその子達（ＢＣＤＥ）のご飯の場所を別に設けました。母猫は「自分の餌場が脅かされないのであれば」ということで子猫たちを追い払わなかったのです。ここまでは私の目算通りでした。

最初は全然触れなかった子猫たちがようやく触れるようになったころ（生後５ヵ月くらい）唯一のオス猫がどこかに行ってしまい、メス猫３匹が残りました。

背中や首や頭を触れるものの抱き上げることは許してもらえない、そんな関係が続き病院に手術をお願いするタイミングを見失っていました。

この時に思ったのが、病院は手術の予約をしなければならないこと、その当日の朝に確実に捕まえられるかが不安でなかなか予約が入れられなかったのです。触れるようになってからもなかなか警戒心の強い子達で、自分から寄って来てくれることはなかったのでそれが私の計画を阻んでいきました。

気付けば来春ですよ。Ａ子がおなか大きくなりました。ＢＣＤもおなかが大きくなりました。

ま・じ・で？？

手術の予約も出来ないまま、子猫たちを抱っこすることも出来ないまま（Ａ子は抱っこは出来ないけどクレーンなら何とか　ってレベル）おなかが大きくなりました。

アホで優秀な餌やりの私は野良猫に子を産ませさらにその子に子を宿すまでしてしまったのです。そこから慌てたもののおなかが大きくなった猫たちはそこから仲良くなれるわけもなく…

Ａ子が出産（どこで出産したかはわからず、その後子猫を連れてくることなかったので死んでしまったのでしょう）

ＢＣＤも出産（どこで出産したかもわからず、その後‥‥）

https://neconomics.net/69/

私が保護活動をするきっかけとなった事件でした。事件？自分で起こしたんですけどね（´・ω・｀）

ＢＣＤが連れてきた子猫は９匹、そして先にそれに追われている間にＡ子がまた妊娠。

もうね、ここまで私はおろかなのかと本当に自分を責めました…。とにかく子猫は里子に出す、今度こそ間違いなく手術をする、そう決めて手術の予約を取ったのです。

手術が必要な猫が４匹もいるんだから、手術当日の朝どの子も捕まらないなんてことはないだろうと思ったので、もう予約をしないことには始まらないと思ったから。

そしてその当時は知らなかったんだ、　さくら猫　の存在。

耳をカットせずにリリースしてしまったため、現在残っているA子とB子、一度B子はボラさんに捕獲されておなかの毛を剃られて、耳カットされて帰ってきました。私に知識が無かったせいで怖い思いをさせてしまって本当にごめん。無知は罪。

こんな過去があって私は今保護活動に足を突っ込んでいます。なんて言っても「元無責任な餌やり」なので、現在無責任な餌やりをしている人の気持ちがわかる。そして寄り添える。でも私がこんな風に変われたからきっと他の人も変われるって信じてるんだ、感情論だけど。

そしてTNRについて思うこと。TNRは野良猫の妊娠出産を防いで野良猫の個体数を減らすというだけではなく、それに携わる人間の気持ちを変えることが出来ると思っています。

現に私は猫をてなづけてからでないと手術に連れて行くことが不可能と思っていたから時間をかけて餌付けをしていたわけです。だけど捕獲機というものがあり比較的安全に猫を捉えることが出来ること、そしてＴＮＲ専門の病院があることで、捉えた当日に予約なしで手術をしてもらえること、これを知った時は

なんでこれを早く知らなかったのか

そういう気持ちになりました。

今私は保護猫の預かりをしていますが耳カットしてある猫を見て10人中8人くらいが「耳怪我しちゃってるんですかかわいそうに」というんですよ。

猫好き界隈ではＴＮＲやさくら猫というワードは割とポピュラーになってきていますが、その他の人にはまだまだ全然周知されていません。

野良猫の避妊手術をすることが　簡単　ということになれば手術をしたいと考える層が一定数いると思います。

それは私のような無責任な餌やりです。

手術をしてあることを免罪符に餌やりを続けられたら最高ですもんね。まぁ餌やりだけをすることに賛否はあるとはいえ、最低限　これ以上増えない　という状態にしていれば…ね。

私は今2匹の野良猫に餌をあげていますが、手術済みでもそれ以外の問題（糞尿や車に対するダメージなど）があるため餌やりは疎まれます。

でも人間の都合で手術をした子くらいは生涯食べるものに困らない生活をしてほしいって思う・・・そんなこと書いたら非難されるかもしれないけど。

ＴＮＲという人間の身勝手にも思える活動ですが私はおおむね賛成です。ただ一部の悪質なやり方には反対したいですが。（捕獲機を放置しっぱなしや雨や炎天をしのげない場所への設置等）

これは私が自ら　餌やりをして招いた結果　から成長した私の成長記です。

私が無責任な餌やりだったからこそわかるものもあるので頭ごなしに「野良猫に餌やるな！」と批判はしません。だから耳を貸してくれて2箇所の餌やり現場のＴＮＲに協力をさせてもらいました。

おかげで私の今年の春の保護子猫はゼロです。目に付いた子猫がいないということです。

私はデータを収集したり分析したりする能力には長けていませんが、自分の見聞きした、経験したレベルで物を申すなら、ＴＮＲで確実に野良猫は減っています。

そしてしＴＮＲを進める（勧める）ことによって餌やりさんの意識も変わってきています。

ＴＮＲは単純に猫の個体数を減らす活動ではなくて人間の考え方を変える力もあると思っているのでこれからも推進派です。

長い日記読んでくれた人に感謝！幸せが降り注ぐ呪いをかけておきます！

ちなみにＡ子はその年の4月に出産しさらに7月に出産し、9月の手術の時にはもう5匹の子猫が宿っていました。猫の繁殖力は侮れません…

69 ぺったん