
その子が家に来たのは昨年の12月1日の夜
ご近所の方から子猫がいるのよ と、通報があり
捕獲器をかけておいたら入ったのがきっかけだった。
キジ白の女の子で1kg足らず。2か月位の子かと思い獣医に連れていったら
すでに永久歯に生え変わっており半年くらいではないかとの事だった。
野良の子か、遺棄されて彷徨っているうちにやせ細ってしまったのか。
最初はあまり食欲がなく毛並みもボサボサ。眼のちからもなかった。
家で養生するうちにご飯をいっぱい食べるようになり、遊びまわりお転婆になり
とにかく何でも食べたがり、仏様にお供えしたご飯まで欲しがる食いしん坊。
外にいた時よほど食べ物がなく飢えた経験があったんだと思う。
ご飯を食べているとテーブルにのってきておねだりする様子は何とも可愛かった。
保護猫多数の多頭飼育の環境の中でどの猫ともうまくやって順調だった。
元気いっぱいに飛び跳ねていたその子が突然吐いたり元気がなくなった事に気がつき
獣医に連れていったがその時はただ吐き気があるのだと思っていた。
吐き止めを処方して頂き家に連れて帰ったがご飯も全く食べず様子がおかしい。
その時に初めて鎮痛剤の箱が破られていて誤飲した可能性があることに気が付いた。
老母が腕の痛みを訴えたので、鎮痛剤を箱ごと渡していたのだ。それを放置していたことに
気が付かなかった。
まさか箱を破って猫が薬を飲むなんていう事は想定していなかった。
何十年も猫を飼ってきたがそんな経験は一度もしたことがなかった。
真っ青になってまた獣医に連れていき、先生に鎮痛剤を誤飲したかもしれないと。
血液検査の結果は、重篤で命の危険にさらされている事を告げられた。
保護した猫なのに、家の中でこんなひどい目にあわせてしまい
本当にこの子に申し訳なく謝り続けたが、1週間入院しても腎臓の数値は元に戻らず
家で看取る事に決め、数日間苦しい思いをさせてしまったが
最期は安らかなお顔で旅立っていった
何度謝ってももうどうにもならないことではあるが、
この悲しい出来事を2度と起こさないように、薬をはじめ猫にとって危険になるものの管理は
徹底しようと心に誓った。
ごめんね。ちこちゃん。
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