この2匹は兄弟です。

ひと月前はひどい結膜炎でした。
子猫はよく結膜炎に罹ります。
大きくなると大抵治りますが、目やにで瞼がくっついて失明することがあります。
また眼が見えにくいので、敵に捕まりやすく大変危険です。
眼軟膏を塗り治療しました。(写真は仲間のYさん)
*右下の写真の目の部分に、モザイクをかけています。

結膜炎は完全に治り、可愛い子猫の顔になりました。時々野生の顔になります。

元気で、よく遊びます
喧嘩しているように見えますが、子猫はこういう激しい遊び方をします。
厳しい環境で生き抜くための、大切なトレーニングです。

野良の子猫はよく死にます。
無事おとなになれるのは、強くて運のよい子です。
これは野良猫に限らず、自然界で生きるほとんどの動物に言える事です
一匹でも多くの子猫がおとなになれるようにしてやりたい。
子猫の中には、外では生きていけない弱い者がいます。
母猫が生んだ子の中に、1、2匹はそういう子がいます。
そのような子猫には、家猫として生きる道を選ばせたいと思います。
家の中の穏やかな環境なら生きられる、むしろ家の中が向いています。
英米では野良猫を「feral cat」 (野生化した猫)と「stray cat 」(迷い猫)に分けています。
「feral cat」は、人間社会と離れて自立して生きている猫です。
人から餌をもらってももらわなくても、ネズミなどの小動物を捕食して生きていけます。
この子猫たちは、先祖代々のferal cat です。
「stray cat」は、人間社会に馴染んだ、捨てられたり迷子になって飼主を失った元家猫です。
stray catも時間が経つと次第にferal化し、両者の間に厳密な線引は出来ません。
「stray cat」は、家猫に戻すのが容易であり、それが望ましいです。
一方「feral cat」は、子猫のうちでないと家猫にするのは困難です。
英米の多くの文献では、生後4~5か月まででないと、家猫にするのはほぼ不可能としています。
例えば、「Stray vs Feral Cats – What you Need to Know」
https://www.fureverhomeadoptioncenter.com/furever-home-blog/stray-vs-feral-cats-what-you-need-to-know#:~:text=The%20difference%20between%20stray%20and%20feral%20cats&text=Stray%20cats%20are%20socialized%20to,reverted%20to%20a%20wild%20state.
feralな野良猫は、年々数を減らしています。
野良猫社会は、家猫がstray catになることによって、辛うじて維持しています。
先祖代々のferal が減ることも、家猫がstrayになることも、どちらも猫にとって不幸です。
Feralな野良猫と言っても、人に懐きます。
野生的な生活を送ることと、人に懐くこととは別問題です。
多くの野生動物と友情を築くことができるように、Feralな野良猫とも友情が築けます。

皆、無事に育ってほしい。
来年、この子達が親になって、可愛い子供たちを見せてくれますように。
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