すみませんが「ィㇴジルシ」

2024年4月19日(金) 253 / 0

その犬は『ポンちゃん』ていう名前でした。
かつて家の近くに昔からある美容室の裏で
「ヴぁｩヴぁｩ」優しく吠え番犬をしていた
ありがちな風景、茶色のmix中型犬のお話。

当時､私は日課の愛犬の散歩をしてました。
ついでに先月まで環境衛生のお役目の一環
でもあった「ゴミ置き場の決戦」後の苦情
(猫やカラスの散らかし等)がこないように、
ﾁｮｯﾄした見回りを其頃もしていた記憶です。

すると付近で背後から視線を感じました。

犬：「いーなーおまえ。毎日まいにち
　　散歩してもらってんのかぁー･･･」

暑い夏の頃でした。美容室の家主は庭の花
には毎日水やりをしていたのに、その生気
を失ったような眼をした犬には、まさかの
一滴も水は与えられていない様子でした。
密かに自分の家から水を持参し与えました🪣

　翌日、仕事を終えた家主様に私は無類の
犬好きなんで散歩させてくださいとお願い
しましたら、ポンちゃんと名前を教えてく
れて散歩(敷地に入る)する許可も得ました。
その日からたった10分の散歩をできた私は
心の後ろめたさがなくなりました。結局、
家主の娘さんが学生時代に飼いたいと言い
出した犬らしくｿﾉ後に嫁に行った先で面倒
みられずに置いていかれたんだとかー。

あれから…

令和6年4月18日昼前に御主人を昨年12月に
亡くされても杖をつかなくなって元気そう
に散歩されてたご近所の未亡人さんが
「見ていたつもりはないけど、よその犬ま
　で散歩されてたものね」と私に初めて
言われたため久々に顔が赤くなりました。

…誰にも話したことはありませんでした。

　気持ちよさそうにアゲハ蝶が翔んできた。
その小さな御婦人の肩には、てんとう虫も
とまりました。
お昼ご飯も心配して御主人が来てくれたん
ですね〜と彼女に伝えましたら嬉しそうに
微笑み屋敷に入られていきました。　

中森明菜
曲名『スローモーション』