わたしはどこでも動物病院なら、同じ対応で助成金を使った手術が出来ると思っていました。
M動物病院は、その頃の家猫達のかかりつけ医でしたし、動物に優しいと信じていました。
でも野良猫の不妊去勢手術については、期待を大きく外れていました。
トラちゃんの耳カットはS動物病院でしていただいて、はっきり耳カットされているのはわかるものの、それ程大きくカットされている訳ではなく予想通りのカットでしたし、痛み止め(化膿止め)のお薬も出して頂きました。わたしは、それが当たり前で普通だと思っていたんです。
でも違いました。クロロの耳は元々小さい方です。
病院に迎えに行くと、クロロは本当に痛々しく、その耳の3分の1程がカットされてしまっていました。トラちゃんと比べると3倍は切られてしまっていたんです。しかも、痛み止めも処方されません。
前出のボランティア団体さんに聞いてみると、S動物病院のように痛み止めを処方してくださる病院は珍しい部類だと。耳カットについても、流石に酷いと言われました。
クロロは色んな意味で不運な猫かも知れません。
わたしも下調べが足りなかった。
本当に痛々しく、病院を出た後、わたしは涙が止まりませんでした。
それでも家に連れ帰る訳にはいきません。
リリースしたクロロは振り返りつつも、足早にわたしの見えないところまで走っていきました。
そしてクロロは次の日の朝、いつものF広場には現れませんでした、、、
わたしは探しました。
クロロのためを思ってした事とはいえ、本当に申し訳なくて、でも辛いのも痛いのもクロロであり、変わってあげる事は出来ません。
夕方もう一度探しに出て、Mさん宅のすぐ脇で
機嫌の悪そうなクロロを見つけた時、本当に安堵しました。
すぐに寄ってきてはくれませんでしたが、クロロは逃げませんでした。
餌皿を差し出すわたしの傍に寄ってきてくれて、ガツガツとご飯を食べてくれました。
次の日もその次の日も、クロロはF広場のソファーで、わたしを待っていてくれました。


これはまだ耳カット前のクロロです。この外置きのソファーで毎朝クロロは、わたしを待ってくれていました。
次回に続く。
最近のコメント