これは彼らの本能だから、止めようがない。
問題はその対象物。 事務所に置かれた来客用のソファが、やつらのターゲットにあっている。
一応、対策らしきものは取ってみた。
かたわらに爪とぎを置くとか ( 完璧に無視された )
やつらが爪を研ごうとするたびに、叱ってみるとか ( まったく効果はなかった )
ソファの生地は、毛織物みたいに糸が丸くなっているので、爪の引っかかりが良い。 良すぎる。
たとえ猫にそのつもりがなかったとしても、爪が引っかかったついでに、ついつい爪とぎに移行してしまう。
だからやつらに爪を研ぐなというのは無理。
しかし、来客用のソファがボロボロなのは、いかにもマズイ。
それでなくても私が嫁に来る前から使ってるというボロさだというのに。
あげく、猫どもは座面の裏に張ってある布まで破いてしまった。 もはやズタボロ。
これ以上の被害を出さないためにも、ソファにカバーをかけることにした。
もちろんカバーは手作り。 ハンドメイド。
なにしろカバーを買う予算はない。
あったとしても、サイズが合わない。 オーダーメイドになってしまう。 そんなことをしたら、今度はそのお高いカバーを保護するためのカバーが必要になる。 そして次にカバーを保護するそのカバーを守るためのカバーが‥‥‥エンドレス。
私が必要としているのは、やつらが爪を立てたくならない、もしくは爪を立てられても一向にかまわない代物。
そんなわけで、カバーの素材は、タンスの奥にしまい込まれていたカーテン生地のサンプル品を使用。
ずいぶん前に、実家の母がカーテン屋に勤める友人から大量にもらった代物で、特に使用する当てはなかったものの、私もそこから数枚を頂いていた。
生地は厚地でいい感じ。 しかしサンプル品なので、横幅がない。 柄もすべて異なる。
ちなみに私は、小学校の家庭科の授業以来、縫い物は大っ嫌い。 ボタンつけですら嫌々しぶしぶ。
それゆえにミシンもない。 やるとなったら、こつこつと手縫いをするしかない。
そこで、縫い目はできるだけ少なく。 できるだけ労力のいらない作り方を考えた。
まずはカーテンの長いほうの端と端を繋げて、輪っかにする。
輪っかにしたら椅子をくぐして、生地のたるんだ部分は背もたれと座面の境目に押し込む。
最後に、両サイドの余った布をひじ掛けの下で適当に締める。
きわめて安易な方法で作成。 それでも1日3時間くらいずつやって、3日がかり。 なにせ長椅子ひとつと、1人掛け椅子ふたつだもの。
そして出来たのがこちら。
Before
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After
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われながら上出来。 細部さえ見なければ。
もっともらしく見えるじゃない? 縫製をする人からは嘲笑われそうだけど。
なんで長椅子のカバー生地が二種類、真ん中でぷっつり別れてるんだって、そういう細かいことは気にしないのよ。 客は礼節をもって見て見ぬふりをするべし。
しかたがない。 とりあえずの策としてはこれで十分。 と、無理やり自分を納得させる。
さあ、猫どもよ。 存分に爪とぎをしたまえ!
だいたい要領はわかったので、次回はもちょっとマシなカバーが作れるかも。
真っ赤とか真っ青とか、ファンキーな色でやったら楽しそう。
生地がまちまちなら、いっそのことバッチワークしちゃうとかね。
裁縫、嫌いなんだけどな、私。 意識改革するしかないか。 もしくは、「じつは私は裁縫の天才で、隠れた才能を白日のもとにさらすのが使命だ!」と、自己暗示をかける。
つか、いまさらながら、ミシン欲し‥‥。
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