友達になりたい

2012年9月12日(水) 468 / 0

自宅に到着し、ゆっくりとキャリーケースをあけると
二つのエネルギーの塊が飛び出してきた。

本当にぱっと先代がいなくなってからよどんでいた空気が、周りが急に明るくなったような気がした。

万が一を考えてトイレはあらかじめセットしておいたが
隠れやすい場所などない…と思っていたけど
心配には及ばず。
二人できゃっきゃ、きゃっきゃと跳ね回る。
「え？そんなの面白いの？」っていうものに興味を示し走り回る。

仔猫ってエネルギーの塊なんだな。
小さいかごに入れられてやってきたんだものね。
遠路はるばる本当にありがとう。

「たくさんの猫を見てこられたと思いますが、この仔はどんな仔ですか？」
「おてんばだと思います。そして人が大好き。抱っこしてちょっとゆすると眠ってしまうくらい。
甘えたいときに小さい声で鳴きます。」

実際元親さんのお嬢さんの腕におなかを上にして赤ちゃん抱っこされて、ゆりかご状態になったときに抱かれて眠ってしまうかと思うほど、うとうとしていた。

この仔はニンゲンは怖くないんだ。
１、2週間はかかるかもしれないけど、きっと友達になれるかも。
トライアルを申し出て、1週間預かることを約束した。

丁寧にお礼を言い、元親さんたちを駅までお送りする準備を始めたとき、同行してくれた姉妹だけかごに入れられた時の、泣き声は今も忘れられない。

どこ行くの？どこ？私も帰るよ！

がんばって、がんばってね。
どうか私の妹を大事にしてね。

私にはそんな風に聞こえた。
この仔を大事にしなくては。
きっときっと幸せにするよ

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