野良のママ猫に思いをよせて。

2012年11月9日(金) 284 / 2

お腹を広げて、私たちの前でゴロンゴロンと転がるママちゃん。

チーズをあげてからママちゃんとの距離がグッと近くなった。

家に着くと、「とっくの前からここで待ってました」という顔で

座って待ってる。　

以前はご飯を食べながら様子をうかがうことしかしなかったママちゃん、

今では　親しみをあらわにするとチーズをもらえることを学び

とても近くまで来てくれるようになった。

生粋の野良のママちゃんにとってチーズは相当なごちそうなのだろう。

おいしいおいしいと言って食べるママちゃんの姿を見るひと時は

私の新しい「幸せな時間」になった。

生まれは野良だけど、もう完全にうちの子。家野良（イエノラ）なのだ。

ママちゃんの耳はザグザグに根元から切らている。生まれて間もなく　

虐待されたのだろう。

小さな仔猫が耳を切られてどんなに痛かっただろう、血が出て辛かったろ

う、鳴いて叫んだことだろう。鳴く仔猫を助けようにも、猫の仲間もどう

することもできずに一緒に鳴いて悲しんだだろう。

ちいさな体で痛みと出血に耐えてよく生き延びてこられたと感心する。

悪い人間に恐怖と痛みを与えられた猫が人間を信じるはずがない。

それなのに私たちに心を開いてくれてよかった。

猫人生の中で　人間を恨むだけの心で生きていては悲しいだろう、

優しい人間もいるのだよと　わかってもらえてとても嬉しい。

暴力をふるったり、言葉の暴力で人や動物を傷つける人がたくさんいる。

そういう人間を　私は一生許さない。たとえ謝ったとしても

許さない。

なぜなら必ず　また同じことを繰り返すから。

自分は「優しくてあたたかい生命体」でいたいと思う。

猫の肉球みたいに　優しくやわらかくあたたかい生き物でいたい。

ママちゃんからもたくさんのことを教えてもらうから、今夜もチーズを

あげながら語りたい。

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