ミルキー

2013年7月12日(金) 2013-07-12T14:52:15+09:00 214 / 2

ちょっと暗いお話しになりますが、我が家の猫さん達を語るのにかかせない子です。
この子がいたからこそ、今の猫生活があるのだと思っています。




虎と龍と暮らすようになったある日
家から離れた場所で足を引きずっている猫と出会いました。
とても人慣れしていて、触っても嫌がらないいい子でした。
すると雨が降ってきて、放っておけない気がして連れ帰ってしまいました。
今思えば、近所の方がご飯あげてたりしていたのだろうと思うと、とっても悪いことをしたなと。

「うちにはもう2匹いるじゃない!!」
と母に激怒され、かわりに飼ってくれる人を探し、うちの近くに住む、妹の同級生が飼ってくれる事になりました。
そのお家には先住猫さんが暮らしており、名前は“チェルシー”
お渡し後、新しい子の名前を考えていたので、
「チェルシーがいるんだから“ミルキー”は？」という事で決まった、
キジトラの女の子、ミルキー。


これで幸せになるんだよと、会いたくなったらいつでも会いに行ける、そう思っていました。
ある日帰宅すると母に「2階に行って、妹の部屋に行ってみて」と言われ入ると…
布団の上にミルキーがいました。

先住猫チェルシーとの折り合いが悪く、家族に返してきなさいと言われ、で戻ってきました。


うちの子になると決まったミルキー。
避妊手術をしてわかった事。子宮の位置がズレていると。そのため、歩行に支障が出ているとの説明を受けました。

ジャンプが苦手で…一時期良くなり、少しなら高いところに登れるようになり、当時まだあったピアノの上でよく虎と一緒に眠っていました。
虎とは本当に仲がよかったです。

どういったきっかけで病院へ行ったのか、はっきりと覚えてないのですが…体調が悪くなったため病院へ行くと、もう手遅れ、何もしてあげられないと、このままだとこの子が苦しむ事になると言われ、安楽死を進められました。
受け入れる事が出来ず、連れ帰りました。

それからどれぐらいたっただろう…

寒い冬のクリスマスイヴの前日。
友達の家に泊まりに行っていた私の元に入った電話。

「ミルキーが苦しそうだから帰ってきなさい。」

帰宅すると、泣きはらした顔した母と妹。
ミルキーは苦しそうに、横たわっていました。
足に力が入らず、立ち上がれなくて、顎にも力が入らないからご飯も食べられなくて…
脱水症状を起こさせまいと、努力しました。
足に力が入らないのに、はいずって窓のところまで行き、猫の本能なのか外に出たがりました。
声にならない声で外に出してと鳴きましたが連れ戻し…
死期が近いのだと悟り、夜中は妹と交代で見守りました。

翌日のクリスマスイヴの日。
朝8時頃だったと思います。

呼吸が弱くなり、私の問いかけに小さく口を開けて返事をするミルキー。

「ミルキー？しんどかったね、助けてあげられなくてごめんね」
「ミルキー？ミルキー？」

だんだんと、徐々に返事をする口が開かなくなり、最期は苦しむ事もなく静かに眠るように息を引き取りました。


まだ個別火葬や訪問火葬がなかった時代でした。
もしかしたらあったかもしれませんが、値段も高かったと思います。

以前、愛犬が亡くなったときに引き取っていただいたお寺さんに引き取っていただきました。



それから数年…
ある天使が我が家にやってきました。
いつの間にか庭にいたキジの子猫。
それが今いる「むぅちゃん」です。
ミルキーが出来なかったジャンプ。
むぅはミルキーとは違い、どんなところでもジャンプしていきます。楽しそうに。
ミルキーの生まれ変わりだと、今でも信じています。
亡くなってしまっても、いつかはまた会える。
海の生まれ変わりも必ず我が家にやってきてくれると信じています。


ミルキーがいたから、我が家の猫はややとくくで8匹目と9匹目となり、名前の由来にもなっています。


ミルキーを連れて行っていた病院にはそれ以降行っていません。
お年寄り夫婦2人で診察されていて、とっても優しくていい人だとは思うのですが、それ以来信用が出来なくなりました。
患者さんは多いけど、別の病院へ今は行っています。
“手遅れ”と言われたけど、もっと設備の整った病院だったら違ってたのかもと、後悔しています。
なので、これからは愛猫に何かあったときは、私の納得がいくまで、猫の体力等を考慮し、可能な限り調べてあげたいと思いました。


我が家が多頭飼いになったルーツは、ミルキーにある。

ミルキーと共に過ごした虎と龍。
長生き出来るよう最善を尽くしてあげたいな。