
黒猫の子どもを拾った経緯は昨日書きましたが、この子たちを拾って、家族として迎え入れるまで、この子たちには酷いことをしたと後悔していることがあります。それも含め、家族にしたいと強く思ったのかもしれません。
今日はそのことを書こうと思います。
まず、私は捨て猫の実際を知りませんでした。
目が感染症で腫れているのも、足に大きな傷があるのも知らずに、拾ったその日に警察に届けたのです。
警察ではしばらく預かりそのあと保健所へということでした。保健所の実情も私は知らなかったのです。
私の知識の問題だったかもしれませんが、今までお金で買った犬や鯉しか知らなかった分、保健所でもペットショップ同様世話をしてくださると思いました。警察で預かってくださる間も、世話をしてくださると思ったのです。
私はすでに犬やらを飼っていますが、どれもお金で買い、トリマーや病院や知人宅に預けても、丁寧に世話をしてくださいます。餌も散歩もです。
例え捨て猫でも、子猫ですから、丁寧とまではいかなくても、餌やトイレの世話をしてくださると思っていました。
捨ててあったとしても、小さくて弱くても、一つの生きている命だからです。命だから最低限の世話をしてくださると、そう思い、大きめの段ボールに毛布と買っておいた子猫用の餌袋を入れ、子猫を入れて警察の方に渡したのです。猫用の籠もない私の家よりは、警察ならきちんとそれ用の籠か檻があるだろうとも思っていました。だから平気で、すこしホッとしながら渡したのです。
しかし、すべては「思っていた」という勝手な考えでしかなかったのです。
子猫拾った手前、必ず里親を見つけようと思っていましたから、警察や保健所にも、預かってもらっている気でいました。長くは預けず、最低でも3日以内には当てを見つけ、引き取りに行こうと。その間に猫用の籠や、トイレ砂、餌、最低限のものを揃えようと。そんなのんきな考えでした。
結果としましても、2日後には友人と近所の方が引き取ってくださるとのことでしたので、猫を引き取りに警察に行きました。
引き取る書類をいただいて、子猫を受け取りました。
受け取りましたが、子猫は、先日私が渡したままの段ボールに、さらに厳重なガムテープでぐるぐると止めて渡されたのです。
渡したときはガムテープはゆるめに貼り、光がはいるようにしたのですが…と「どうしたのですか?」と聞くと、昨日脱走したとのことで、私も(ああ、そういうことか)程度でした。
子猫の入った段ボールを車に乗せ、家に帰り、用意した置いた簡易のゲージに子猫を移そうとした時です。
段ボールを開けて驚きました。
先日私が中に入れた物がそのまま入っていたのです。餌も開けた形跡はなく、おそらく2日間上げていなかったのではと思いました。(直接餌をあげたのかは聞いていないので真実はわかりませんが)、あんなに清潔でもふもふだった毛布も排泄物でびっしょりと汚れていました。その中に子猫が丸まり震えていたのです。
急いで子猫を引き出し、濡れタオルで体をふき、餌を与えました。
子猫たちは怯えてなかなか餌を食べてくれません。
後悔しました。
本当に悲しくなったのです。
お金で買って、私たち人間の後ろ盾を得られたからこそ、我が家のペットたちは世話をしてくださったのだと、その時本当の意味で分かったのです。
誰の後ろ盾も、保護者もいない捨てられた子猫は、こんなにも悲しい仕打ちをうけているのだろうかと、無情に悲しくなったのです。
その時に足の怪我を見つけ、その日のうちに動物病院へ診察に行きました。

それに追い打ちをかけるように、近所の方が一匹引き取ってくださいましたが、知人の方は夜泣きで苦情が来たり、家族に反対されたりと、いろいろな事情で再び私のところに戻ってきたのです。
いろんな家に預けてしまい、猫も気が落ち着かず、心細い不安な日々が続いたでしょう…。
私の家族となり、こうして少しずつ良くなる二匹を見ていると、本当に申し訳ない後悔にさいなまれます。
その分も、私は我が家でのんびり気ままに、幸せな生を全うできるように最善を尽くしたと、今日も思うのでした。

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