多頭飼いの難しさ

2013年9月3日(火) 588 / 4

１０日が経過しました。早いものです。
物理的距離は３０センチくらいまで縮まった二人ですが、それ以上近づくとけんかになります。
フギャーシャー！　の応酬で、まだケガもどちらかが毛をむしられるような事態も起こっていないので、ましな方なんでしょうね。

ただ、実際にやってみたらわかりますが、すごくうまくいく例なんてごく少数だと思います。
私もふうを引き取る前に多頭飼いの体験者さんの書いたものを読みあさりましたが、あの体験談ってすべて終わったことなんですよね。
終わったあとに、最初は大変だったと書かれているのを読むだけではまった、わかった気になっても実際は何もわかっていない、リアルタイムにある先住と飼い主の疲労感は生半可なものではないと思います。
私も楽しくもありますがやはり気が抜けませんし、外出は極力控えて、なるべく新人がケージから出ていられるように、二人と一緒にいられるように努めています。この１０日間は決していつもの日常ではありません。

何よりも、先住がかわいそうです。最後までサビを近づかせなかった先々住ほどひどくはありませんが、今回先住の立場になったサビも、もともとあったはげをこの１週間で２つつなげてでっかいはげにしてしまいました。明らかにストレスで、私さえ一緒にいれば普通にしていますが、留守番の時はやっぱり落ち着かないらしく、私が帰ると猛ダッシュでお出迎えです。本当にかわいそうなことをしたと思っています。
ふうはすぐに懐いてくれたしこれから寒くなることを考えると幸せにしてあげられたと思います。サビを拾ったときも、幸せにしてあげられたと感じました。安定したすみかとご飯、猫かわいがりしてくれる飼い主を手に入れたので、本猫たちも新人の立場の時は見ている限りずいぶん安定しています。
でも先住にとっては、飼い主の愛情と自分のテリトリー、両方が減ってしまう少しも嬉しくない状況でした。私が一人暮らしだからかも知れません。飼い主が複数いたらその限りではないかも。もっと広い家ならまた条件も変わると思います。
いろいろ考えられますが、私自身はこの２回の「二頭目を迎える」体験を経て、ねこいっぱいかわいいとか猫団子見たいとか今いる子のお友達にとか、そんな理由では多頭飼いはしない方がいいと感じました。
賛否両論は承知の上です。

もし、多頭飼いを考えている方がいらっしゃるなら、今野良猫を助けてあげたいという気持ちは本当によくわかりますが、今家にいる最愛の子に多大なストレスを与えることとイコールなのだということは、一度ストップしてよく考えていただければと思います。
私はもう始めてしまったことですから、少しでもサビが楽になれるように気をつけながら、仲良く暮らしていきたいと思っています。でも、先住が生きているときにサビを拾った後悔はあります。大人で、大けがをしていて、もらい手は見つかりそうになかった子ではありますが、先住の命があと１年ないとわかっていたら知り合いの愛護団体の方に預けました。それくらい先住のストレスは大きいものでした。
動物を飼うのはかわいいだけではないことを改めて思い知らされました。何もかも完璧にやっています、という方には遅いとおしかりを受けるかも知れませんが…