お風呂のタイルの上に、なるしゃんが屈んで洗濯機の方を見ながら座っていた。
管理人「なるしゃん、濡れるからそこどいて。」
しかし、なるしゃんは微動だにしない。
しょうがなく、なるしゃんにお湯がかからないようにして、湯を浴びる管理人。
それでも、動かないなるしゃん。
管理人「なるしゃ~ん、何見てんの?小っこい小父さんでもいるの?」
なると「・・・。」
会話は成立しない。
管理人が茹で上がり、さて、頭でも洗おうかと、
管理人「なるしゃん、お湯がかかるからどいて~。」
なると「・・・。」
なるしゃんは微動だにせず、洗濯機の方を見ている。
しょうがないから、なるしゃんにお湯が行かないように
管理人との間にイスを置いて、静かにお湯を浴びた。
それでも、なるしゃんは微動だにしなかった。
管理人「なるしゃん、ゴキでもいるの?」
なると「・・・。」
管理人がお風呂を上がろうと
管理人「なるしゃん、出るよ。」
なると「・・・。」
なるしゃんはやはり動かなかった。
管理人は部屋に戻り、ゆっくりしていた。
0時を過ぎ、お風呂でガタ!という大きな音がして
管理人と黒タンはビックリして、部屋を飛び出した。
なるしゃんは管理人の部屋の横の部屋にいた。
管理人「なるしゃん、お風呂に落ちたかと思ったよ。
まあ、ばしゃばしゃ言わなかったから違うとは思ったけど。」
なると「・・・。」
なるとは落ち付きなくキョロキョロしていた。
管理人「なるしゃん? ん? 」
なるしゃんの口に何か咥えられていた。
管理人「なるしゃん、まさか・・・。」
なるしゃんの口にあったもの、それは・・・・
管理人「チュ~吉!」
言っておくが、管理人宅は古く、農家なのでチュ~吉ぐらい出没する。
まだ動けるチュ~吉を弄ぶなるしゃん。

歩くチュ~吉、手荒くちょっかいを出すなるしゃん。

管理人「生は違うね。なるしゃんはチュ~吉ハンターだね。」

なるしゃん、嬉しそう。
たまに、新聞紙入れの下に潜るので、新聞紙を束ねて出してやった。
管理人が寝る頃もドタドタしていた。
家族の話によると、
朝方冷たくなったチュ~吉が動かないと、なるしゃんと黒タンが訴えていたらしい。
動かなくなったチュ~吉は家族によって移動させられた。
なるしゃん、そんなプレゼントは入らないよ。
最近のコメント