宮尾先生88歳の大往生。
まるで、木の枝から枯葉がヒラリと落ちるかのごとき最後だったとか。

2015年1月8日 高知新聞・朝刊
昨年12月30日。故郷(ふるさと)、「光り輝く天上の世界」へ帰られた。
「先生、ありがとうございました!」「おめでとうございます!」
私が、そんな言葉を口にするなら・・・。
「なめたらいかんぜよ!」
と、恐らく、笑いながら答えて下さるでありましょう。
さて・・・。
宮尾先生の作品は。

激動の時代に、運命に翻弄(ほんろう)されながら、それでも強い意志を持って、たくましく生きる女性達を描いた作品が多かったように感じます。
女性の内面に深く寄り添って描く作風・・・。
なかでも「序の舞」は特に女性の強さを感じさせる作品でした。
私は『鬼龍院花子の生涯』が特に好きでしたね。
夏目雅子さんの大ファンでもありましたしね。
ま、それはそうと・・・。

その、夏目雅子さん演じる喪服姿の美しき女性が・・・。
「わては高知、九反田(くたんだ)の侠客、鬼龍院 政五郎の、鬼政の娘じゃき、なめたら、なめたらいかんぜよ!」と啖呵を切るシーン。
あれには、シビレましたね。
1982年の流行語にもなりました。
あの名シーンをもう一度。(約45秒)
都合により、少し薄くモザイクなどしております。
ご了承ください!
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作家の宮尾登美子さんが死去。
「鬼龍院花子の生涯」や「天璋院篤姫」などの小説で知られる作家で、文化功労者の宮尾登美子(みやお・とみこ)さんが昨年12月30日、老衰のため死去していたことが7日、分かった。88歳だった。
高知市生まれ。昭和20年に満州(現中国東北部)に渡り、21年に帰国。満州の収容所生活の極限状態を書き残そうと、作家を志した。37年に「連」で婦人公論女流新人賞を受賞したが、作家として花が開かず、長い下積み時代を過ごした。
48年に生家の家業である芸者紹介業や両親を題材にした「櫂(かい)」で太宰治賞を受賞、本格的にデビューする。54年に「一絃の琴」で直木賞を受賞した。以来、女性画家の上村松園がモデルの「序の舞」(吉川英治文学賞)、ベストセラーとなった「蔵」など、時代や因習に翻弄されながらも、芯の通ったりりしい女性を描き、多くの読者を魅了した。
また、「寒椿」「鬼龍院花子の生涯」など数多くの作品が舞台化、映像化された。「宮尾本 平家物語」と「天璋院篤姫」はNHK大河ドラマになり、人気を博した。20年に菊池寛賞を受賞。
平成元年に紫綬褒章、21年に文化功労者。
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産経ニュースより抜粋。
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