愛し君へ - 桜空さんの猫日記

愛し君へ

2015年5月4日(月) 278 / 0

朝日照る、佐田の岡辺に群れ居つつ、我が泣く涙やむ時もなし…

先日、五月二日。
愛して愛して、愛して止まない『くゆら』の四十九日でした。

たった、49日。
けれど、その間に、咲き誇ろんでいた桃や咲いていなかった桜は舞い散り、
寒さすら感じていた日中の姿はなく、麗かな春の陽射しが窓から射し込んでいる。

あの子の、遺骨のある、お気に入りの窓辺にも。

君が居なくなって、ぽっかりと空いたままの胸は、此処で縁を繋いだ『くろと』への
愛とはまた、違う空間であって。

代わりなんて、誰も出来ないんだよ、と、伝えたい。

まるで、猫エイズ陽性の僕が居たら助けられなかったでしょ？とでも言っているかのように
君との別離故にたどり着いた此処で見つけたくろとの募集。

でもね。
助けられたのは、救けられたのは…、私だよ？

君が居ない、この現実を、ふとした時に実感して泣いている私を、
見慣れぬ場所にいきなり連れてこられて不安がっている筈のくろとが見せてくれる
些細な仕草や鳴き声で引き上げてくれてる。

君の死に、堕ちてしまいそうな私を。

だから、助けてあげて？と君がお願いしたのは、
私にではなくて、くろとになんだよね？

「ママを、たすけてあげて？」って。

今頃になって気付いたよ。

ありがとう。くゆたん。
大好きよ。くゆたん。

何よりも、誰よりも、君が１番。

そう言ったら、多分、嘘つきって言うかな。

実家にいる、きゃら姉さまは？
僕を虹の橋の向こうで優しく出迎えてくれたゆき姉ちゃんは？
今、僕が居られないママの傍に居るくろと兄ちゃんは？

うん、そうだよ。
みんな、みーんな、１番。

だけど、今、君に向けているこの言葉も、真実だから。

大好きよ、くゆたん。大好きよ。
愛しているわ、くゆら…

闇の夜は、苦しきものを、いつしかと、我が待つ月も、早も照らぬか…

早く、君に逢いたい。
私の愛しの君に。

次は、健康で長生き出来るように、丈夫な体だといいね。
もちろん、そうでなかったとしても、私は君を、愛せるから安心してね？

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