三日目、初日にうちの猫たちに会ってもらった時間が短かったので、もう一度寄ってもらうようにお願いしました。
最初、コタくんにも会って、次に家。
私の母はまるで芸能人か外国人に会うように、喜んで話しかけているのですが…
「けつかげでなにがはさまっしゃい」
母なりのおもてなしのことばなんですが、ぜんぜん通じてない。
ゆっくり繰り返していうが通じるわけがありません。
どんつぁん、箱の上でひたすら寝てる。
志づ、ママンのお気に入り。まめおさんにも抱っこしてもらった。
茶々。羊毛ミルキーズにはいたずらしなかった。まめおさんにも腹出し 甘えてる
まな、おっかなびっくり、でもじわじわ前に出でくる。
ヅラポン、事故のときはみんなに心配かけながら、恩をあだでかえして、ヅラヅラパンチやで~、ヅラヅラキックやで~、片目でも大丈夫。
凸助、なにもしなくても笑われる…鼻もかんでもらったのに。
梅干さんからこの子たちにもたくさんのおみやげいただきました。
ほんとにみなさん遊んでくれてありがとう。まだござっしゃい。
次は文翔館へ、大正5年に建てられた旧県庁。
庭を歩いていると爽やかな風に哀愁を帯びたハーモニカの音色。♪~♪~
いた~ぁ ハーモニカおじさん。
誰でも知っているけど、本当はよくわからないんです。
神出鬼没。
とっ、梅干さん、近づいていく…
リクエスト?手渡されたノートには何が書いてあったのかな?
ハーモニカおじさん、突然「こいのぼり」を吹き、梅干さん、歌ってる~!
一緒に歌う人、初めて見ました。
「熱中症に気をつけて」
おじさん自身が直射日光を受け満面の笑みで手を振っていました。
私的にかなり貴重な体験~♪
文翔館は予定になかったのですが、歴史的建造物が好きだろうとまめおさんが連れて行ってくれました。階段の手摺や暖炉の大理石の細かい彫刻、天井の漆喰画、当時にしては珍しい水洗トイレ、役人、なんと贅沢な場所で仕事をしてたのか。
続いて隣の市の上山、上山城のそばの足湯へ。
何かの催し物があったのが甲冑姿の武将がトボトボひとりで坂を下りてきました。
持っていた槍を梅干さんに渡して記念撮影。
この時、槍が兜に当たり、コォンとプラスチックの軽~い音がしました。
梅干さんの方が背が高く、適の武将を生け捕りしたような写真になりました。
どこの武将さんかと尋ねたら、名前はないそうです。
兜の前だてには塔婆のようなものがついてあり、南無阿弥陀仏らしき文字が書いてありました。落武者の亡霊?
武将はまた坂を下りていきました。昼休みのご飯食べに行ったのかな?
上山温泉の足湯は温度がちょうどよく、二日間の石段の疲れが溶けていくようでした。
となりでモソモソ。足を出したり引っ込めたり・・・まめおさん、熱いお湯は入れないんだ・・・
昔、参勤交代で使われていた羽州街道を通り高畠町まで。
途中、こんにゃく番所で玉こんにゃくと田楽をご馳走になり、三重の塔と鳥居が並ぶ阿久津八幡へ。
ゲゲゲの鬼太郎の家みたいだね。
河童がいそう。
あのネコみたいなカエルみたいな狛犬に会って、本堂へ。
わら屋根には楓の若い芽が出て、お堂の中にはおいはぎが潜んでいそう。
続いてすぐ近くの猫の宮へ、最近、神社仏閣に油のようなものが撒かれ、犯人がわかったようですが、ここにはサラダ油がお供えしていました。あと、納豆、豆腐。
生臭いものはお供えできないから?
裏にまわるとおばさんの遺影が、猫好きの人だったのかな・・・
すべての猫が元気で幸せになりますように、パンパン。
このあと、南陽市、長井市を通り白鷹町の鮎茶屋へ。
池には黒い鯉が。
普通はきれいな錦鯉が泳いでいると思うのですが。
私の父はこのあたりの出身でしたが、どこの家でも池があり、この黒い鯉を飼っていました。
冬になると池からいなくなり、お正月には甘煮になって出てきます。
うさぎも鶏も冬になると形を変えます。
簗に掛かる橋を渡って最上川を覗いてみました。
雪解けで水かさが増え、流れが早く、係りの人が簗に引っかかる木くずなどを取りのぞいています。集めたごみはまた川に流していました。次また引っかかるのに。
鮎の塩焼きは香ばしく、おいしかったです。
身を軽く揉んで、しっぽを取って頭を引っ張るときれいに骨が外れるはずなんですが成功したためしがありません。頭だけちぎれました。
今回の鮎はとくに顔がこわく、口を開き、睨めていました。
最上川沿いに北へ進み、朝日町へ。
山形県の地形は人の横顔に似ています。
場所を説明するときは、頭の方とか、ほっぺのあたりと説明します。
地図上に道路も線路も要りません。最上川さえ書き込んであればなんとかなります。
朝日町の普通のスーパーで梅干さん、山菜購入。
大阪には水煮のワラビしかないとか。
こちらは山に入らなくても山の付近の田の畦道にもあります。
雑草と一緒に出てますが、蕗よりはちょっと上等な扱いです。
ちゃんとアクぬきできるかな・・・ちょっと心配でした。
梅干さんが持ってきた大きなバッグ、ほとんどが私たちへのお土産でした。
かわいいものいっぱいいただきました。おいしいものもいっぱいいただきました。
帰りは思いの詰まった重いものばかりです。
ついでに町営のダチョウを飼育しているところへ。
初めてみましたが、おっきい!
たまごも一個、ゴロンと。食用なのか、なんにも知らないで人に近づいてくるこの子たち、ちょっとかわいそう。ダチョウは走るのが速いとか、この広大な農園を走ってもらいたい。
寒河江のチェリーランドでジェラードを食べ、空港へ。
この間迎えに来たばかりのような気がするのに、もう帰りの時間。
梅干さんが受け取ってきたチケットを見ると、ちょっとせつなくなってきました。
椅子に腰掛け、案内のアナウンスが流れる中、ママンが作ってくれた栞に黙々とお互い
メッセージを書きました。
日曜の夕方の忙しい時間でしたが、こんな機会めったにないのでよーはままさんに電話してみました。
まめおさん、ままん、梅干さんの順で電話を回しました。
はじめましてといいながらも、話している内容がみんなわかるような、不思議な気持ち。
羊毛リオちゃん、ずっと一緒でしたよ。
あとでよーはままさんからメッセージをいただきました。
声の感じから
まめおさん → 要潤
ママン → ジュディマリのYUKIちゃん
ちゃめろん → 僭越ながら鈴木京香 んなわけない!
梅干さん → もっとしわがら声と思ったけど若々しくて、もうだれのイメージかわからない
だそうです。
やがて梅干さんは出発ロビーへ。
ママンが泣きだしたのを見て、がまんしていた涙が。
初めて会った人なのに、帰ってしまうのがなんでこんなにさびしいのか。
体調を崩してつらい思いをしていた梅干さん、私の作ったミルキーズまでおんぶして山形に来てくれた。
私の作った変な料理、食べてくれた。
猫にも会ってくれて、撫でてくれた。
感謝の気持ちが溢れて、涙どころか鼻水まで出てきてしまう。
バッグに入っていたタオルで拭きながら、送迎デッキへ。
飛行機の窓から、タオル振っているの見えるかな。
私が涙を拭いていたタオルは上山温泉の足湯で足を拭いたもの。
足も拭いたし、涙も拭いたし、鼻水もぬぐいました。
恥ずかしがりやの私は、人生でタオルを振ったことなど一度もありませんでした。
自分でもかなりぎこちなかったんです。
飛行機はあっという間に離陸し、だんだん高くなっていきます。
夕方6時ともなると日が傾き、飛行機に反射しキラキラ光っていました。
「おばちゃま行っちゃったね」
ママンがほんとにさびしそうでした。
帰りの車の中でまめおさんがぽつり。
「あど、一週間ぐらいだいじょうぶだけ。」
家に着いてまもなく、もう着いたいうメールがきました。
山形 <===> 大阪、近い、近い。
仕事あけ、社長からの「帽子出してけろ」に
「帽子、ないねんなぁ」
すっかり梅干語が移りました。
梅干おばちゃん、実在していました。
また来てね
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