「散歩時間だよ!」
と起こしに来た。
(寝ている頭もとに来て、枕をフミフミしながら、クルル~ンと鳴くのだ)
「ゴメンね、寝すぎた・・」
と慌てて散歩の用意をする。
ナイルちゃんは、ライア君以上に楽しみにしていたらしく、防風扉前に張り付いている。
「よし!」
と扉を開けると、2ニャンとも勢い良く跳び出した。
今日は天気が安定しているし、土手下の小川沿いまで行けるそ~
あれっ、ライア君、そちらは住宅街だよ‽
土手下に行かないの‽
よく見ると、雀さんがいる!
ライア君はやおら道端の藪の中に入って息をひそめた。
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待ち伏せ狩りだね^^
今日はライア君に付き合おうね。
どのくらい待つものか興味もあったので、ナイルちゃんと一緒に道路一本隔てた我が家の裏庭からライア君の様子を眺めることにした。
・・・・・ずっと頭を伏せて蹲ったままのライア君、20分は経過しただろう。
ナイルちゃんは退屈して、
「みゃあ~・・・」(ねえ、土手下へ行こうよ・・)
と何度も私に訴える。
「今日はライア君に付き合おうよ」
諦めたのかナイルちゃん、花壇の中を少しウロウロしている。
ライア君は、私たちが道路を渡って離れていく時だけ、心配そうに確認し
(ママたち、どこか行っちゃうの‽)
それ以上離れていかないのを確認すると、また伏せの姿勢に戻った。
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・・・40分以上経過。
ライア君が伏せている建物の屋根に、何度も雀やセグロセキレイが留まる。
しかし、一息で跳ぶには距離が遠い。
道路に鳥が跳び下りる度、息をつめて狙っているだろうライア君のことを思うと、
「奇跡でも、冗談でもいいからもっと近づいてくれないかな・・・」
と鳥さんには悪いが願ってしまう。
鈍くさいライア君が、こんなに頑張っているのだ。
一度でいいから捕まえさせてあげたい。
いじらしい思いを叶えてやりたい。
・・・鳥さんだって、命がかかっているからなあ。
結局、近所の人か機械で草刈りを始め、それが気になったライア君はついに狩りを止めました。
実に1時間以上。
その後は草刈りの人を観察し、家の周り周辺を20分ほど歩いて帰りました。
「まだまだ猫生は長いからね。
1度くらいは奇跡的に捕まえられることがあるよ。」
人間の言葉は分からないとは思うけど、撫で撫でしました。
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今日はつまらなかったわ。物置の周りをウロウロしちゃったわよ。
今度は土手下に行ってね。
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