※一部、人によってはショッキングな画像が含まれます。
閲覧は自己責任でお願いしますm(__)m
※猫話ではありません。
最近、詐欺などで訴訟に絡んだ話題がチラホラと見受けられますね。
メディアしかり、ネコジルシの日記しかり。
少し前にQ&Aでもあったような気がします。
実は私もそんな案件を一つ抱えたままだったりします。
もう、2年近くこの問題をどうすべきか悩んでいて、未だに自分の中で整理がついていません。自分の中の感情の声に従って訴えるべきなのか、それともこれも運。いい事も悪いことも人生は半分こと諦めるのか。
事の起こりは一昨年の10月15日の事です。
パパさんとペット可の新築物件に引越しして、3ヶ月たった頃でした。
巷のニュースでは台風接近が囁かれていて、でも毎年の事だし、まだ新しい家だからとどこか他人事のような気分でいたことを覚えています。
私の部屋は1階で、切り立った土手の真下に位置していましたので、台風直撃の前日、帰り際に会社の上司と「崩れてきたらどうしよう~」なんて冗談を言い合っていたものです。
冗談で笑えていたのは、そもそも土砂災害の警戒区域ではありませんでしたし、地盤調査も国できちんとされていたからでした。
ですが、台風が直撃した夜半過ぎ。
早朝5:00。
うつらうつらしていた私の耳にあり得ないほどの怒号が響き、部屋が激しくたてに揺れました。
地震?!
いや、でも何か違う…ヤバイ!!
少し前に「日本沈没」とかって映画がありましたが、私の頭をよぎったのは正しく世界の終末でした。よぎった時間は多分コンマ1秒とか。
もんのすごい音がしました。
そして、我に返った時には、恐ろしいほどの沈黙。そして冷たい空気と共に、雨がサーサー流れる音が大きく開いた壁の向こうから流れてきていました。
目の前の布団の上に、大量の泥と曲がりくねった窓枠が乗っかっていました。
部屋の中のものがすべて汚泥に埋まっていました。窓を突き破ったとおぼしき巨大な丸太や切り株などが馴染んだ居間に転がっているのが、どこかちくはぐで不思議な光景でした。
隣から「…あ~~まさかと思っていたけど…」
冷静なパパさんの言葉に、私も我に帰りました。
「あの子たちは?!」
その日は、犬たちは隅っこのケージで寝かせていたのが幸いでした。いつものように一緒に寝ていたら、泥や瓦礫の犠牲になっていたかもしれません。
ベッドが泥をせきとめる堤防の代わりとなり、まん丸に目を見開いた2頭の娘達は毛布に身を寄せ合って、静かにこちらを見つめていました。
もうもう、本当に。
これだけで世界中のあらゆる神様と仏様に感謝したい気持ちでした。
その後私が足から流血している事に気付き、救急車に連絡。
家財の何もかもを失ってしまった私たちには、困難な日々が待っていました。
何せクレジットカードや携帯電話。通帳や財布すら土の下です。医療費も払えません。
お金が必要なのに、定期もなく仕事にも行けません。
大家さんのご好意で、近くのビジネスホテルを数日借りて頂けましたが、わんこは無理なので近所の動物病院にを預け、引越しの準備や埋まってしまった家財を掘り起こすための事後処理を始めました。
やがて土砂崩れの原因は土手の上を宅地造成していた業者の、不法な工事が原因だったと明らかになりました。
後にこの事件は刑事事件に発展→会社社長は逮捕となりましたが、(ミヤネ屋で放映されてました)因果関係が立証できず傷害事件とはならず。不正をした悪徳業者はわずかな罰金で釈放される事となりました。そして今も何食わぬ顔で会社を続けています。有限会社ですので、会社の悪評が知れ渡ってしまっても、頭をすげかえて何度でもやり直す事も可能です。
今回の事件では入居者のみならず、大家さん、近隣の一軒家の方(車が泥で潰されてました…)など、多くの方が損害を受けています。
しかし、業者は賠償どころかきちんとした謝罪にすら来ていません。逮捕直前のTVのインタビューでは「うちに不正はなかった」の一点張り。怪我に至っては「かすり傷でしょ」と…。
民事で訴えるべきなのか。実際金額にすると数百万円単位の損害は受けてますが、50万円までなら小額訴訟という簡易的な裁判もあります。
刑事事件にもなっているので、勝訴は容易でしょう。しかし、民事には強制執行力というものがありません。
仮に損害賠償を起こし裁判で勝ったとしても、実際にその取立てをするのは自分です。(不動産などを担保にする場合は、裁判所側の専任の方がやってくださるそうです)まして、相手の誠意のなさを見るに、徒労に終わるだけの可能性もあります。
一番問題なのは、私達自身が、「犬たちが五体満足で助かってくれただけで、それだけでいいかも」って、心のどこかで思ってしまっていること。
裁判をするには、怒りなり憎しみなりのエネルギーが大量に必要ですが、結果が出るまでにあまりに時間が経ちすぎていて…。
現在を100だとすると。
すべてがゼロになったあの時、憎いとか悔しいとか恨めしいとかそういう気持ちの全部を、今の生活を取り戻す事に使ってしまったんだな、と。
もちろん、別種の感情はありますけどね。「欲」という奴です。
「お金が返って来たら、猫たちに素敵なキャットウォーク買ってあげよ~♪」
「犬たちには馬肉ずくしのご飯だね☆」
「猫漫画をAMAZONで定価で注文しまくるぜい!!」
……この程度のエネルギーではね…( ̄▽ ̄;)
でも、これ以上、あの業者の二次被害者を出さないようにする。
そういう意味合では、きっちり決着を着けるべきな気もするのです。
※私なりに下調べして書いていますが、何か誤った箇所、不適切な表現などありましたら教えて頂けますと幸いです。
ちなみに書かれている事件については、すでに公的機関・報道で明らかになっている事でありますが、あえて特定の名称を出すことは控えさせて頂きました。住宅・宅地をご購入の際は、良く販売業者と周辺環境をお調べになって決断されることをお奨めいたします。
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