猫はもともとかかりやすい病気があります。あなたは猫がどんな病気にかかりやすいか、知っていますか?
猫の病気・症状で多いのは膀胱炎・嘔吐・結膜炎の3種。
これらの病気の疑いがある場合、どんな症状が出て、どんな治療が必要になるのかみていきましょう。
膀胱炎
人間の食べる物は与えない
猫の祖先は砂漠で生活していたため、水分を無駄なく利用するため、凝縮された濃いオシッコをします。
しかしその分、腎臓への負担が大きく、病気になりやすいのです。
尿の成分が濃いために、ミネラルが結晶化して尿石もできやすいことから泌尿器系の病気にかかりやすいと言われています。膀胱炎治療の場合は水分補給が重要ですが、猫はあまり水を飲みたがらない生き物なので、点滴などの治療を行うこともあります。
軽度な膀胱炎の場合は、尿検査や注射、内服薬の処方で済む例もありますが、重度な膀胱炎だと、何度も通院し、完治まで時間を要し、多額の費用が必要になる場合があります。
嘔吐
吐いた後に食欲がない場合は病院へ連れていきましょう
猫は毛玉をよく吐くので、吐いた後、食欲があれば問題ありません。
しかし、食欲や元気がないときは注意が必要です。
猫の嘔吐の原因は、ストレスや便秘に始まり、胃腸炎や腎臓・肝臓の病気などさまざまあります。治療は原因により変わりますが、整腸作用のあるサプリメントや内服治療(吐き気どめ)、脱水症状が見られるときは点滴による治療を行うこともあります。重度な嘔吐の場合、麻酔などの処置を施したうえでの内視鏡検査が必要になり、多額の費用が必要になる場合があります。
結膜炎
目をしきりにこすっていて、涙目や充血の症状が出たら結膜炎の可能性があります
猫は目の病気にもとてもかかりやすいです。特によく発症してしまうのが結膜炎。
原因は様々ありますが、細菌やウイルス性のもの、ホコリなどのアレルギー性のもの、まぶたの構造上の問題や角膜炎の影響などの可能性があります。
結膜炎の治療法では、対症療法として炎症を抑える点眼薬や目に塗る軟膏が処方されることが多いです。原因が細菌・ウイルス性の場合は、それらに応じた抗生剤などの内服治療を行うこともあります。重症になると入院が必要になった例もありますから、猫の目のケアはまめに行ってあげたいですね。
7歳以上のシニア猫は腎不全に注意
猫が泌尿器系の疾患にかかりやすいことはさきほどにも説明しましたが、特に7歳以上のシニア猫になると腎不全にかかりやすくなります。
腎不全の症状は多岐にわたります。数ヶ月にわたる食欲不振や、毛のつやが悪くなったり、たくさん水を飲むようになるなどの変化がみられます。また、慢性腎不全になると長期的な治療が必要になり、時間もかかり、治療費も高額になるのでるので、きちんと予防しておきたいですね。
猫のかかりやすい病気・症状をきちんと知っておきましょう
日頃から猫の様子をよく見ると同時に、かかりやすい病気や症状について知っておくことで、予防もしやすくなります。
かわいい猫といつまでも元気に過ごすためにも、猫の年齢による体調の変化、そして元々の体質を理解してあげましょう。また、様子がいつもと違うなと感じたときには早めに動物病院で診てもらいましょう。このくらいなら大丈夫だろうという思い込みが取り返しのつかないことになる場合もあります。