無事病院が決まり、注射の日になりました。ベッドキャリー(ネコ写とかでいつもリュウさんが寝てるベッドは、付属のかぶせるものがありキャリーにもなります。体重5キロまで)にリュウさんを入れたいんですが…、見慣れないものを自分のベッドに被せられたから気分が乗らないのか、はたまた何かを悟って入らないのか、なかなか入ってくれません。ドタバタやってるうちにようやく入ってくれました。いざ病院へ!と思い持ってみると…重ッ!けっこう腰にくるな…。腰痛持ちな僕にとっては少々辛かったです…。
道中不安そうにニャ~ニャ~言うリュウさん。最初拾って移動するときを思い出しました。それで病院到着。着いて思ったこと。やはりアットホーム。アットホームすぎる…。ドアなんて普通の玄関のドアだし…。本当に大丈夫だろうか…。おそるおそる(?)中に入ってみると、ちゃんとした受付があるじゃん。でも待合室にパイプいす3つですか…。見渡してみると、犬と猫の種類のポスターや、犬と猫が○歳の時人間で言うと○歳という表、某ダイエットフードのポスター、里親募集、漫画ねこのしっぽ…などなどありました。
その時は先客がいました。僕と母はいすに座りねこのしっぽを読み始めました。…なかなか面白い。後の愛読書となりました。先客の診断が終わり診察室のドアが開きました。中から来たのは、30代位の男の人とキャリーに入った…でかい猫!こっちに顔を向けながら「ウニャ~」と一鳴き。「あら~猫ちゃん。」と母が言うとその男の人は「ええ。そうなんです。一歳のアメショーなんですよ。お宅は黒猫ちゃんですか。」と気さくに話してくれました。え?これで一歳?しかもアメショー?大きさはともかくとして(この頃はアメショーは普通の猫より大きくなることを知りませんでした)柄や毛の長さから言ってとてもアメショーとは思えない…。ポカ~ンとする僕と母。リュウさんも一歳になったらあんな大きさになってしまうのだろうか…。っていうかあれは本当にアメショーだったのだろうか…。
さて、うちの診察の番。診察室に入ってみると、製薬器?(薬を包む機械)やレントゲン室、隔離された手術室、超音波診断機といった、外見からは想像つかない(←失礼だけど)ハイテクチックな機械がありました。先生はと言うと…僕の見解→60歳過ぎのベテラン先生。母親の見解→70歳近くの同じくベテラン先生。…とにかくは超ベテラン先生です。
「こんにちは。初めてなんですけど…。」と言うと「そうですか。ならこれ書いてね~。」と最初に名前とか書く用紙を渡されました。まず飼い主の名前。そして猫ちゃんの名前。…さてどうするか…。ここはフルネームで竜ノ介と書くか、それとも呼びやすいようにリュウとするか…。10秒ぐらい悩みましたが、結局リュウにしました。
リュウさんを診察台に出そうとしたのですが…なかなか出てこない。来るときは入るのを拒んだくせに…。入りにくく出づらい…立地条件の悪い食堂か!結局先生に手伝ってもらいました。すみません先生。ダメ飼い主で…(汗)診察台に上がったリュウさんは意外と大人しく、確認のための臭いを嗅ぎ始めました。体が小刻みに震えています。いつもと違う所だということは分かったみたいです。少し暴れはするものの、先生の手に攻撃することもなく「大人しいね~。」と言われました。いつもの元気はどこ行った…。
まず体重を計りました。正常値です。「で、今日はどうしました?」と先生。僕は「ワクチンをお願いします。」と言ったら、先生「リュウ君ですね。いくつですか?」と聞かれたので「多分四ヶ月だと思います。拾ったときはもう目が開いていましたので…。」と答えたら
先生「目が開くのに二週間くらいかかりますから…一、二、三、丁度四ヶ月ですね~。あまりワクチンが早いと、母親から受け継いだ抵抗力で効かない場合があるんですよ。」
なるほど。それは知らなかった。それで目が開くのに二週間かかる、と言うことを踏まえて、今のリュウさんの誕生日が決まったのです。
「ワクチンですね。分かりました。大丈夫です。ではまず猫には感染力の強い3つの病気がありまして…」と一つ一つの病気の症状を解説。ふむふむ…なるほど。
~中略~
30分経過。ようやく終わりました。もう何を言ったのか覚えていません…。これが医者歴ウン十年がなせる業か…恐るべし…。
先生「で、何種混合にします?」
スバル「ご、5種混合で…お願いします…。」←もはやヘロヘロ
そして注射開始。まず透明な液体の分量を計りながら注射器の中に入れます。
「ここでどうしても空気が入ってしまいますから、後から空気を抜きますね~。分量はこの位です。」ここでも先生の解説付き。
先生「はいリュウ君、注射するよ~。」と言って首の後ろにあるよく伸びる部分をビヨ~ンと伸ばす先生。そこへプスッと針が刺されわずか1~2秒。はい終わり~。早ッ!
注射したところをアルコールを含んだ脱脂綿で1、2回モミモミする先生。
先生「痛くなかったでしょ?何せ痛くないところに注射しましたからね。」
…なんて答えればいいのですか…。何十年もやってる先生に「お~、さすが先生!」と言うのも失礼だし何も言わないのもどうか…。で、
「あはっ。そうですか。」と軽く流しちゃいました。
約二週間後にまた来てくださいと言われ、会計をして帰りました。
お値段─初回¥5500
次回─¥3500
ナイスなキャラな先生がいる病院─Priceless!¥( ̄▽ ̄)¥
家に帰ってきたリュウさん。初めての病院で疲れたのかグデ~っとしてる様子。なんかダルそう。
スバル「リュウさん疲れたのかな?元気ないんだけど。」
スバル母「違うよ。さっきワクチン打ったから、体の中で抗体がおりゃおりゃって戦ってるんだよ。」
母よ。何気に楽しそうだな。大人しくなったからか?しかし、二日もすればいつものリュウさんに戻りました。そして二週間後、再度ワクチンを受けにいきました。その時はもう抗体が出来上がっていたので、一回目みたいにグデ~っとなることはありませんでした。
↓二回目の注射のあとのリュウさん。今よりちょっとあどけないかな?
↓更におまたデロ~ン
さて、皆さんが気になっておりましたAさんとの関係ですが、竜ノ介の二回目の注射の後あたりに、ひょんなことからケンカをしてしまい別れ(?)てしまいました。その最後に「竜ノ介のことは感謝している」との言葉をもらいました。その後Aさんから一切連絡は来ません。僕が「普通里子に出したならば、その成長を見届けるのが義務だと思わない?」とBさんに言ったら「あの人にそういうことは期待しないほうがいいよ。」と言われました。
そういう人だったそうです。
しかし、そのあと更にショッキングなことが…。Bさんから竜ノ介の兄弟達がノラになったとの報告がありました。どうやらAさんの父親がどこかに長期で働くことになり、飼いきれなくなって放したとのことです。正直心が痛みました…。こうなるんだったら、せめてもう一匹だけでも救えばよかった…。せめてあの末吉だけでも…。去勢も避妊もしないで放したとなると、またリュウさんみたいな境遇の猫が増える…。後悔しました…。今、その兄弟達がどこにいるか分かりません…。
次回はいよいよ去勢のお話。でもその前にある面白い事件が…。
次回 竜ノ介物語 その5 ─竜ノ介半分オカマになる─ を書きたいと思います。
今回も読んでくれてありがとうございますm(_ _)m
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