SNSで、“危険犬種”とされるピットブルについての記事をよく見ると思っていたら…
Montreal Just Delivered A Death Sentence To Thousands Of Dogs
https://www.thedodo.com/pit-bull-ban-montreal-passed-2019462088.html?utm_content=buffere709a&utm_medium=social&utm_source=twitter.com&utm_campaign=buffer
27日、カナダのモントリオールで、多くの犬の“死刑判決”が下されました。
シェルター収容犬は殺処分、飼い主には特別な許可が必要とされるとの法の成立です。
理由はただ一つ、ピットブルだから…
アメリカン・ピット・ブル・テリア(英語: American Pit Bull Terrier)とはアメリカ合衆国で改良された闘犬用の犬種である。通称はピットブル等で、アメリカン・ブル・テリア、スタッフォードシャー・テリアなどとも呼ばれる。噛む力が強く、攻撃的な性格で、人間を死亡させることもあるため、複数の国で輸入や飼育が禁止されている。Wikipedia
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beforeーafter Wikipediaから拝借です。
ブルドッグとマスティフ、テリアを掛け合わせて闘犬として作られたもの、
私はこちらに来るまで知らなかった種で、
耳を小さく切った大きな頭に大きな口、全身は筋肉の塊、犬嫌いには恐怖感を与えるようです。
欧米には、“危険犬種”と呼ばれるリストがありますが、どの国にも必ず登場、
イタリアでは、『あくまでも違法』の闘犬に利用されることが多いようです。
中型犬ですが、土佐犬にも勝つという、この筋肉の塊を闘犬として育てる方法…
幼犬時より袋に押し込め、暗闇の中で滅多矢鱈に殴る→袋から出た際には、相手構わず攻撃する
飼い主や通行人の死傷事故が多く、国によっては、飼育が禁じられています= 殺処分
ピットブルに襲われた少年の飼い猫が、
猛スピードで攻撃して撃退したという動画が人気を集めたこともありましたが
他の犬や猫が被害にあったというニュースのほうが多いです。
8月初旬、ネットを賑わせたイギリスの記事
Cane sottratto a una bimba autistica perché somiglia a un Pit Bull
http://www.lastampa.it/2016/08/03/societa/lazampa/cane-cani/cane-sottratto-a-una-bimba-autistica-perch-somiglia-a-un-pit-bull-9uev8LCUx8JU1MSk8eZ4xM/pagina.html
「自閉症の女の子のピットブルに似ている愛犬が押収される」
いつものLa Stampaの記事、画像も著作権がCCである同誌より拝借しています。
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ご近所の通報により、ピットブルに似ているDARLAが押収されました。
飼い主によれば、ダルラはシワシワわんこのシャー・ペイとスタッフォードシャー・テリアの
mixであるとのこと。
非常に従順で、唸ったことはなく、自閉症とADHDをもつ娘である6歳のマディソンちゃん
気分の良くないときには大きな助けになる、と。
ピットブルと似ていないこともないダルラと、「返して欲しい」とアピールするマディソンちゃん。
様々な検査の後、彼女に返却されるというハッピーエンドを迎えました。
同時期の別件の記事、2歳の女児のスタッフォードシャー・ブルテリア、こちらもハッピーエンド。
https://www.thesun.co.uk/news/1551824/cops-seize-little-girls-rescue-dog-after-neighbours-claimed-it-was-a-banned-pit-bull-then-return-it-2-weeks-later-because-its-safe/
こういった“ピットブル似だから”という理由で押収されたケースは、
イギリスだけで過去3年間で5000件近いとのこと。
私がこのようなニュースを知ったのは、北アイルランドのLENNOX君が最初でした。
Pit bull-type dog Lennox put down, council confirms
http://www.bbc.com/news/uk-northern-ireland-18794360
押収されると大きな話題となり、助命嘆願が行われましたが、2012年7月に殺処分が決定しています。
アメリカでも、州によっては飼育禁止対象であり、司法と飼い主の“綱引き”のニュースが見られます。
Battaglia vinta: il cane che sorride può rimanere con il suo padrone
http://www.lastampa.it/2016/09/15/societa/lazampa/cane-cani/battaglia-vinta-il-cane-che-sorride-pu-rimanere-con-il-suo-padrone-40UOeTsfzidarx8j7NmQhI/pagina.html
「笑顔の犬は飼い主とともにいられる」

米ミシガン州のシェルターから引き出されたDIGGY君、
飼い主との笑顔の2ショットがSNSにアップされ、有名になったそうです。
しかしこの画像がきっかけで、“ピットブル似”疑惑が発生。
シェルターの大きな協力もあり、アメリカンブルドッグであることが判明…土地によっては危険種指定
無事に飼い主と過ごし続けることが出来るようになりました。
イタリアにも、リストは存在します。
ピットブル、ロットワイラー、ブルテリア等17種、日本の土佐犬も含まれます。
公衆の場で、口輪と1.5m未満のリードが義務付けられているだけ。
過去、ピットブルによる傷害事故が相次いだ際、“繁殖禁止”が決定されましたが
最近ではこれは解除されています。
“凶暴な犬”、と一般的に言われますが、イタリアの基本的考え方、「犬種でくくるべきではない」
私も全く同じ考えです。
悪いのは人間ですし…
しかしマッチョのおにいさんがパツンパツンのシャツを着、これみよがしに連れ歩く傾向があり
不適切な飼い主が少なくないのも事実
飼い主をライセンス制にすることが、度々提案されています。
私が8月に出会った捨て犬らしきわんこはスタッフォードシャー・テリアのようで
ピットブルの親戚にあたります。
陽気で人懐っこく、一瞬引き取ろうかと考えましたが、筋肉モリモリは、私には手におえそうもない
http://www.guardiezoofile.info/2016/trapani-angelo.html
GLI TAGLIANO LE ORECCHIE CON DELLE COMUNI FORBICI:
リンク先には、耳を普通のハサミで切られて放置しされているところを保護された
血だらけのピットブルの画像があります。
恐らく闇の闘犬用でしょう…。
現在、美観のための犬の断耳尾は禁止…耳が垂れて尻尾の長いドーベルマンは、少々笑えますが。
マフィア等の犯罪組織に利用され押収されたピットブルを、矯正する家庭も探していて
かつて私も夢見ましたが、私では役不足…愛情は与えられても、押さえ込む体力がありません。
つい先日、シェルターに収容されていた“前科”のある大型犬ドゴ・アルヘンティーノが
4年半後に新しい家庭に迎えられたというケースもあり
問題を起こした犬にも、更正のチャンスが与えられるようです。
日本のサイトでも、ピットブルの飼い方についての質問を見かけました。
留守番の多い家庭での室内ケージ飼い…当然のごとく非難の嵐
犬全般についての知識があり、この犬種の特徴を理解し、
きちんと躾の出来る家庭でなければ飼育できるものではないと思います。
ピットブル犬は危険か?ハルク君が大きすぎるし人懐こすぎる!
http://matome.naver.jp/odai/2142567838051833501
この方はアメリカの犬のトレーナーであり、ピットブルの擁護のためにもPRしたとのこと。
80kgのハルク君と幼いお子さんとの微笑ましい関係、
SNSでも、数多くの擁護の画像(幼児と2ショット等)がアップされています。
正しい躾をすれば優しく忠誠心が強い、しかし中途半端なものでは危険が大きすぎます。
動物に関して、ほぼ無法地帯の日本
ペットブームにより、軽い気分で飼育するオーナーも増えている様子
…かつてはコアな人にのみ人気のあった犬種が、芸能人のペットを見て真似をする傾向がある
ペット、特に犬の飼育には、責任と同時に正しい知識が必要で、
さもなければ悲しい結果を迎える可能性があります。
知人はロットワイラー(♀)を、専門家によるトレーニングに送っています。
が、猫飼い経験者ならば、思わず苦笑の浮かぶ記事を見つけました。
大型犬はいるのに大型猫がいない理由 大学助教授の回答に「そりゃいないわ…」とあなたも震えるハズ!
https://hashmedia.net/5546
メイン・クーンは大型の猫ですが、もっともっと大きなものを作り出すことを指しています。
日本ではボルゾイに大騒ぎしているそうですね。
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20160927-00000029-ann-soci
攻撃性は低いと思いますが、2m近い犬が50km/hの全速力で走ってきたら、怖いかも…。
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