先日、ねこザイルさんが日記で紹介されていました。
犬・猫つめ込み飼育、規制へ 環境省が検討会を立ち上げ予定 ペット業界は警戒
http://sippolife.jp/article/2016103100003.html
ケージの大きさを数値で示す等の、「飼養施設規制」の導入を目指す検討会が立ち上げられます。
ペット産業が大きなビジネスになっているにも関わらず、残念なことに無法地帯の日本、
繁殖のために飼育されている犬は国内に推定約23万匹、7割以上がケージで飼われているそうです。
時々ニュースになる、悲惨な状況での繁殖飼育「パピーミル」には、胸が痛みます。
『協議会の別の資料では、ドイツよりも規制が緩やかな英国並みの規制が導入された場合でも、繁殖業者らが規制に沿った大型のケージに変更するためには1ケージ当たり1万5千円かかり、総額約17億円の設備投資が必要になると試算。「大型ケージの導入により、施設拡張と用地取得が必要」とも指摘する。
その結果、流通する子犬や子猫の数が減り、ペット産業全体に悪影響が出ることを懸念する関係者も少なくない。』
↑ここを読んで、朝っぱらから怒りがふつふつと…
欧米の先進国では、“ペットショップでの生体販売が無い”と言われます。
アメリカやカナダの幾つかの州、そしてスペインでは禁じる法律が導入されました。
…でもね、格安の東欧からの闇の仔犬の持ち込み、イタリアで検挙されたら目的地はスペイン、
なぜだろう?
他国については不確かですが、イタリアでは生体を販売しています。
ただし、数が少ない…
「ペットショップ」の主なる商品はフードやアクセサリー類、
生体を扱うショップは少ないですが、売り場面積のほんの僅か、隅の方を占めているだけ、
最近のペットブームで「ペットショップ」も増加しましたが、大半はフードやアクセサリーのみ。
生き物の飼育は大変なことも事実…チェーン店はほんの一握り、個人のショップが主流です。
生体数が少ないのは、厳しい規制があるからなのではないかと、この記事を見てひらめきました。
寝起きの頭でサササと検索して出てきた、犬の檻規制…上院規制
動物実験等、動物の管理についての法律です。
○Legislatura 15ª - Disegno di legge N. 258
http://www.senato.it/japp/bgt/showdoc/frame.jsp?tipodoc=Ddlpres&leg=15&id=00208828&part=doc_dc-articolato_ddl-art_t7pigdcdip&parse=no
犬の繁殖の際は、ケージではなく柵
permanenza常時、ということで恐らくケージ飼育に対応するもの、最低1日に1回外に出すように…
シェルター対応の柵や、ネコ、一時的な収容に対しては、また別の規制があります。
ドイツの例を引用すると
○諸外国における動物取扱業をめぐる法制(2012.3/3 諸橋邦彦)
http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_3487053_po_073403.pdf?contentNo=1
(3)ドイツ
・・・
④フェンス(檻)内での飼育
第 6 条はフェンス内での飼育について定め る。まず、フェンスの大きさについては、 上記の人間の居住用ではない室内での犬の飼育 の規定のとおりの広さが必要となる(第 6 条第 2 項第 1 号)。さらに、常にフェンス内で飼育され 続ける犬や子犬のいる雌犬には、それぞれ 1 頭 あたり上記規定の 5 割増しの敷地(床)が与え られなければならない(同項第 2 号)。
フェンスの高さは後足で立ち上がった犬の前 足の先端が上端に届かない寸法としなければな らない(同項第 3 号第 1 文)。また週に 5 日、規 則正しくフェンス外に出て 1 日の大部分を過ご せるようにしなければならず、そのための敷地 (床)は最低 6㎡とする(同号第 2 文)。
第 3 項では、フェンスと内部の構造に係る要 件を詳細に定めている。①フェンスの囲いは健 康を害さない素材から成り、犬が乗り越えられ ず、かつそれで負傷する危険のない性状でなけ ればならない、②敷地(床)は歩き回るに安全で、 負傷や苦痛の原因とならず、清潔かつ乾いた状 態を容易に保てる性状のものでなくてはならない、③仕切りは、犬が互いに咬み合えない構造 としなければならない、④フェンスの少なくと も 1 側面は犬が外を眺められるものでなくては ならない、⑤フェンスが屋内に置かれている場 合には、犬が自由に屋外を眺められるようにし なくてはならない。 第 4 項では、後足で立ち上がった犬の前足の 先端が届く高さまでは、犬が接触しうるいかな る通電設備等も設置してはならないと定める。 第 5 項では、複数の犬を同一敷地内で個別に飼 育する場合には、犬が他の犬とアイコンタクト をとれるようにフェンスを配置しなければなら ないと定める。第 6 項では、フェンス内での犬 の繋留禁止を定める。
新しい規制導入は大賛成、命を軽く扱い、金儲けしか頭にない日本のペット産業に、
一撃を与えてくれるのではないかと、期待をしています。
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