日本は、良きにつけ悪きにつけ、あらゆる面において追随しているのではないかと…
殺処分について…欧州も少々含みます。
大国アメリカ、ASPCA(アメリカ動物虐待防止協会)によれば、
年間390万頭の犬が5000件のシェルターに収容され、120万頭が殺処分=30%強、
一般的な日本語サイトでの紹介よりは、少なくなっています。
数そのものには愕然としますが、%は日本より低いもの(日本は90%、保護≒殺処分)
…積極的に里親を見つけているからです。
米英には、高い攻撃性の可能性(あくまでも可能性、ここ大事!)のある
「指定犬種」と言うものが存在し、飼育禁止となっている土地もあります。
過去、こういった犬種の攻撃により、殺傷事故があったから。
その犬種だからという“烙印”だけで、問題行動もない犬の殺処分も行われています。
イギリスの7%、不治の病もありますが、この「指定犬種」も含まれます。
最近では、カナダのモントリオールも新加入…。
モントリオールでピットブルの飼育が禁止に なぜ?
http://www.huffingtonpost.jp/2016/09/29/pitbull-ban-montreal_n_12258822.html
一旦停止されたものの逆転、3月31日、かなり厳しい“ピットブル狩り法”…似ているも含む…が
施行されます。
飼い主には許可が必要となり、シェルター収容犬は殺処分です。
市長の姿勢は、「犬ではなく、住民の安全を守るため」
ドイツの10%の里親漏れは、終生シェルターで過ごします…これは、イタリアも同じ
Part1で紹介の、ニュージャージー州のペットショップで保護犬猫のみ販売を許可する法律の導入…
これは、飼育放棄につながる可能性の高い、“パピーミル”に抗する政策です。
http://www.inquisitr.com/3280989/no-more-puppy-mills-awesome-new-jersey-law-requires-pet-stores-sell-only-rescue-animals/
昨年6月の上院通過を報道するアメリカサイト、no more puppy millsの文字が見えます。
パピーミルは、営利を目的として愛玩動物を劣悪な環境下で大量に繁殖させるブリーダーのことを指す。英語は「子犬工場」の意味ーWikipedia
まるで工場で製品を作り出すような、機械的大量繁殖です。
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Wikipedia英語版にあった、アメリカ農村部でのパピーミル
パピーミル、キトンミルについては、お粗末ながら私の日記でも紹介しています。
「猫ブーム 将来担うは 繁殖者」 + “仔猫工場”
規模の小さいものに、“バックヤードブリーダー”=裏庭繁殖者、もあります。
【注】英語のbreederブリーダーは“繁殖者”と和訳できます。
しかしその種を愛し守り続ける“真面目な”ブリーダー(繁殖家)と、
営利しか頭にない悪質なパピーミル(繁殖業)と、区別されているようです。
営利主義に走り、健康管理に全く無関心な乱繁殖により、低価格で大量にショップに送り込む…
Humane Societyによれば、全米に10.000のパピーミルが存在し、年間240万頭以上の子犬が誕生。
この内3000件のみが、米国農業省の規制どおりだとのこと、
7000件の無許可やコントロールを抜けたパピーミルの無理な繁殖により、
障害を持って生まれ見捨てられた数多くの犬や猫のお世話を、シェルターがしています。
アメリカサイトDODOのTwitterに、私が入れたRT…アクセスがかなり有りました。

元Tweet、動画が見られます。
https://twitter.com/dodo/status/803448672755191808
(ミニ?)フレンチブルでしょうか…歩くことすらできなかった小さな子の、リハビリの様子です。
感涙モノ、お決まりの寄付依頼ですが、こういった子を生み出すパピーミルの撲滅が、必要とされる、
まず第一の大きな課題ではないかと思っています。
横ですが…
イタリアではあまり聞くことのないパピーミル
生体の仕入れで問題となるのは、陸続きの東欧からの普通車での違法輸入
EUでは生体販売は2ヶ月以上、輸入は3ヶ月以上の月齢で
所定の書類(パスポート=ワクチン証明、マイクロチップ挿入)付きと定められています。
東欧で西側に販売目的で繁殖された幼い子犬を、必要手続き書類無しで輸送
抜き打ちコントロールで発見されることが多く、2ヶ月程度の幼犬は、長旅に疲労、死亡というケースも。
国内には無くても、東欧の、コントロールのないパピーミル同然の繁殖者を利用している事になります。
これはイタリアだけではなく、全欧州に共通すること、
昨年は、生体販売が禁止されたスペインが目的地であった運び屋が、検挙されています。
時々ある多頭飼育崩壊は、アニマルホーダー中心…放っておけない、好きだから、が原因。
避妊・去勢の意識はまだまだ低く、震災地区には、愛護機関により犬猫ともに、無料で行われています。
愛護関係者と一般市民の間には、大きく深い川が流れています。
日本語でも紹介されていた、アメリカの殺処分無しシェルターでの出来事
Dog Thrilled To See Owners At Shelter But They're There To Adopt Different Dog
収容されていたZUZUが、シェルターを訪れた元飼い主を見つけ、喜びます。
…正直言って、おあいそ程度にしか私には見えませんが^^;
変心して引き取りに来たかと思いきや、彼らは新しい犬を求めてシェルターを訪問していた、という
信じられない出来事。
この動画が出回り、数日後には新しい家庭が迎えてくれ、ハッピーエンド。
こんな家庭には、2度と里親になることを許すべきでは無いのでは…
ネットの里親募集に出し、同時に里親に応募するケースを思い出しました。
飼う資格のない飼い主が存在するのは、何処も同じです。
決して完璧ではない欧米先進国での愛護・保護状況
SPCA(動物虐待安全委員会)が、イギリスにもアメリカ・カナダにも存在する
ドイツは不明ですが、イタリアにENPA(国家愛護機関)や
逮捕権は無いものの、アニマルポリスと言っても良い、公務員であるGuardia Zoofilieが存在する
こういった面が、行政の介入もあり、殺処分を低く抑え、“先進国”と評価されるのかもしれません。
あっ、イタリアは“先進国”には入ってはいませんでした(笑)
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