彼女は誰にも束縛されることはなく、人や猫を自由に使う。
常にドアの開け閉め、汲みたての新鮮な水を要求。顔を合わせればクリチューを要求。
ベッドはあちこちにあり、気分によって使い分ける。

この家の縄張りは白という強力な兄(弟)が守ってくれてるし、その強い白はトラには逆らえない。
トラは今日も自由に一日を過ごす。
トラ柄だから「トラ」という名前になったけど、その縞模様は体が伸びるとちぎれ、トトロのようなドット柄になる。

短いシッポは広がった先端で二股に別れ、生まれながらの猫又である。
朝のご挨拶にクリチューを召し上がる。
昼前に庭でトラを呼ぶとすぐに出てくる。可愛いな~♡
ん?顎についてるのは血?!
怪我したの?

そ~っと確認するも毛の奥の方は綺麗な白い毛だった。
怪我はトラではないんだね。
外で食べてきちゃったんだね、たぶん。
それなのに、またクリチューを要求された。
トラちゃん、そんなにお腹空いてるはずはないよね。
いつでも食べ放題させてあげてるんだし。

何か?あたし何かいけないことしたのかしら?
睨む顔の鼻には昨日の傷が・・・
チーにとびかかられて、ご機嫌ナナメなところに白から「トラちゃ~ん♡」と傍にくっつかれ大喧嘩になったときに付いた傷。
あのガタイのいい白に本気で挑んでいく雌猫はたぶんトラしかいないだろうね。
アタシは、アタシのしたいことだけをしているのよ。

甘える姿に誰をもメロメロにしつつ、獲物を狩るトラ。
誰よりもクリチューを要求し、気が向かなければ一人で気ままに過ごす。
トラこそ本当の意味での自由猫かなと思うよ。
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