朝一でいつもの病院に。
キャリーから引っ張り出すと、ぼたぼたと落ちる血。
きゃぁ~~?!
たまっていた膿が破裂して、吹きだしたところだった。
「これで痛みは少し和らぐでしょう」と言われ、抗生剤の注射をプスリ!
白にしては珍しく「離せ~、下りる~」と騒いでいる。
また噛まれ傷か・・・。
後ろ足という事は白は負けてるんだね。
肉球周りが破裂したので、外をうろつくこと禁止。
今日は一日中玄関で張っていて、ワオワオうるさかったが仕方ない。
今までは発情期でうろついてきた雄猫とやりあっても、時期が来ればおさまっていた。
でも今回は長い・・・もう5か月も続いてるよ。
相手の雄猫、”黒”、長毛で、けっこう体が大きい。
人を怖がらないし、ただのノラじゃない。
そして昨日、白を探しに行ったときに、”黒”に餌をやってる人がわかった。
これだもの、いつになってもウロついてる訳だよねぇ。
どうしよう・・・何とか黒だけでも去勢できないものだろうか。
そのお宅には16匹も猫がいるって。
この春、二匹のメスが4匹ずつ生んだから増えたんだって。
この先どうなるのよ~
夕方、茶菓子をぶら下げて、その家に行ってみた。

黄金色の麦畑はすっかり田んぼに変わっていた。
カモがウロウロ~
竹藪のある家。ここに猫を捨てていくやつがいるらしい。
いつの間にか、子猫がいるんだって。ひどい話だよね。
玄関に回って見たら、いるいる~うようよと猫が。
なんと、”黒”もノンビリくつろいでるし~~
野良猫、捨て猫が住み着いてる、って言ってたけど、これダメだ。

大きい猫は皆首輪してるし。
この時点でもう野良じゃなく、その家の飼い猫だよね。
なんて観察してたら、奥様が出てきた。
出来る限りにこやかに、かつ自然に「子猫がいるって聞いたから、見せてもらおうと思って。」
「どうぞ~散らかってるけど。この辺にいるから。あ、ここ気をつけて、手を出さないで、引っかかれるから。」

えっ、猫小屋にアメショーがいるって聞いたことあったけど、ここ?
畳半分くらいの小さな小屋。
凶暴でかじる癖があるから、旦那様の具合が悪くなって酸素吸入のホースをかじったら困るので、外にだしたんですって。
独特の臭いにおい。
「去勢してますか?すると少し穏やかになるって言いますけど。」
「してないのよ~凶暴で暴れるもんだから、連れて行けないのよ」
猫小屋の上にチャトラの子猫が二匹。
まだキトンブルーな瞳。
「かわいい~小さい~♡」と口では言いながらも観察。
もう一匹の方は両目が完全にふさがっていた。やはりね。
「目やにがひどくてね、拭いてやってるんだけどねぇ」
「猫風邪ひいちゃったかな、小さい子はかかりやすいんですよね」
上の段ボール箱の中にも数匹いるみたい。
そこから出てきた一匹も目やにがひどい。この分じゃ他の子猫も同じようかな。
「子猫、増えちゃって大変ですね。貰い手はいるんですか?」
「いないのよ。」
「貰い手がいるか探して見ましょうか。」
「ああ、うちの人が猫好きで可愛がってるからあげないのよ。あたしが子供を産めなかった代わりに、猫が産んでくれてるんですって。」・・・おいおい・・・
「目やにが何とかなるといいのにねぇ。可愛いのにねぇ。」
うーーーん、体の悪いご主人が手放さないのか。これは難しいな。
大きい首輪をしてる猫たちは・・・あ~~思った通り、大きな玉々がついてるし、お腹が大きい子がいるし。
でも”黒”だけは首輪がない。
いつの間にかやって来て、みんながご飯してるのをじっと見てるそう。
可哀想で、ついあげるんだって。
朝9時と夕方6時のご飯の時間前に来てじっと待ってるんだって。
”黒”、くつろいでいて、すぐそばにいる。
そっと撫でたら、お腹をごろん。懐こいね~やはりどこかで飼われたことがあるんだろうか。
この調子なら、捕獲して去勢に連れて行けるかも。
「黒ちゃん、首に傷がありますね、うちの白とよくケンカしてるから、白がやった傷かも。
猫の喧嘩傷は化膿してひどいことになるから、なんとか医者に見せられたらいいですよね。
このくらい懐こいなら、連れて行けるかな。もしよかったら、明日の朝、黒ちゃんの傷を見てもらいに連れて行きたいんですけど。
一緒に子猫の目やにの薬が貰えればいいしね。」
「そうなんだよね、猫にひっかかれたり噛まれるとものすごく腫れることがあるんだよね。昔さ~・・・・(省略)」
今日動物病院に確認した。今は行ってないけど、昔ニャアが避妊手術してもらった先生。
その先生はTNRとかにも協力的だ。
「野良猫一匹1万円。傷が乾くまで預かっても、入院費はとってないから。何頭いるの?数によっては金額は変わってくるよ。」
預かりもしてくれるのか~しかもタダで。
猫風邪ひいてるとできないよと言われた、それはそうだよね。
とりあえず、明日の朝、黒を捕獲出来たら、傷を見てもらいに行ってみよう。
できるなら、去勢してもらえるといいけど。
カリカリを袋からカップですくって器に入れる。
猫たち、待ちに待ったご飯タイム。

”黒”はそのうちの子が食べてるのをじっと見てる。
「お行儀よく待てるんですね」
「そうなのよ、これ見ちゃうとね、あげたくなっちゃうのよね。いつのまにか家に来た少し大きい子猫も黒と一緒に食べるのよ。」
後から別の器にカリカリをよそる。
”黒”と他所から来た子猫が一緒に食べ始める。
ふーーん、よそ者はよそ者なりに礼儀というものがあるのだろうか。
よそから来た子猫が顔を上げた。

あーーーー・・・ひどい・・・この子も猫風邪だよ。
これは黒も猫風邪にかかってるかも。
そうだとしたら、ここに居る限り、去勢手術はしてもらえなそうだな・・・。
でも何とかしなくちゃ。
事があまりにも大きくなりそうな予感。
白のために、黒も健康で、去勢してもらわねばならない。
くじけそうな気持を振り払うために日記に書いて宣言するよ。
やるぞーーー!
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