大人猫はいる。
子猫はまだ箱の中かな。
黒は・・・いない・・・(´・ω・`)
今朝は遅いのか、「おはようございます」と玄関先で声をかけたが、反応なし。
室内に明かりは見えるし、TVの音は聞こえるんだけど。
20分待っても出てこない。
いつも9時にご飯って言ってたのに。
猫たちはお腹が空いているらしく、まだかまだかと待っている。
・・・もしかして、余計なおせっかいに旦那さんがお怒りで、奥様も出てこられない?
家だったら、義父のご機嫌一つでそういうことはよくあることだったし。
とりあえず静かに、猫たちに警戒されないようにそ~っとしゃがんで待つ。
9時半を回ったころ、ようやく奥様が出てきた。
開口一番、「ショックなことがあってさぁ。ひどいことになっちゃってさ。・・・大人の猫が子猫を食べちゃったんだよ」
えっ? どういう事?
なんでも昨日の夜の分のご飯が少なかったらしい。
どうしようか・・・と思ったけど、近くのコンビニにカリカリを買いに夫婦で出かけたそう。
戻ってきたら、庭の真ん中に猫が群がっている。
先に車から降りた旦那様が「おいっ、猫が喰ってるぞっ!」
見ると、頭とそれにぶら下がるように骨が残っていたそう。
「触れないけど、可哀想だから、なんとかいけたんさねぇ。」
「可哀想にねぇ、お腹が空いて、みんなで食べちゃったんかねぇ。もっと早くに買いに行けばよかったよぉ。」
奥様がカリカリを器に入れたので、大人猫たちはみんなご飯に。
そのすきに、子猫がいるダンボールを取り出し、中を覗く。
・・・あーー、やっぱり。
1匹だけものすごく小さいのがいて、これって育たないんじゃないかな、オッパイもらえてないのかなって思った子がいない。
「一番小さかったチャトラがいないですね、ものすごく小さかったから育たなかったのかもしれないですね。」
「そうかねぇ、昨日まではちゃんといたのにねぇ。お腹がすきすぎちゃったんかねぇ」
話をしつつ、チビ猫たちの目やにを拭き拭き。
昨日拭いてみんな目が開いたけど、今日はまた3匹が目が閉じちゃってるよ。
開いてる子もウルウル~
「ありがとねぇ、あたしゃ、触れないからねぇ。昨日のことがあって怖くって、餌あげるのも怖かったんだけどねぇ。でもチーちゃんがお腹すかせて可哀想だし、あげてくるかって、出て来たんだよぉ。」
おいおい・・・お腹空いて食べたって思うんなら、なおさらサッサとあげに出てこんかい。
拭き終わって目が開いた子たちは、カリカリを食べてる。
カリカリが食べられると、何とかなるのかな?
弱ったな・・・猫を持って行くのは嫌と言いつつ、何もしないんだもん。
今日は、ママ猫2匹の内、チャトラが具合が悪そう。
産後、激ヤセしたって言ってるけど、呼吸が明らかに荒いよ。
肩で息してる感じ?
後はよそから来たチビ猫、昨日の今日で、警戒心が強く、うまく捕まえられない。
この子、右肩に赤い筋が見える気がする。怪我してるかな?
「黒ちゃんがいないなら、こっちのチビ猫の傷を見てもらいに行きたいな」とつぶやいてみる。
奥様は時に反応しない、捕まえられればこのまま連れて行けるんだけど。
今日は、逃げ回られて、捕獲できなかった。
少し様子見て、捕まえられたら、先生に診てもらって、そのまま家猫修行かな。
結局、黒は昨日の夕方も現れなかったそう。
5回分の食事をどこで調達してるんかな。
「3か所の餌場を持つっていうよね。どこか他所でもらって食べてるんかねぇ。」と奥様。
「元気だらいいんだけどねぇ。」
「そうですねぇ」
昨日の白は家から出たり入ったり忙しかった。
黒とばったり会って、怪我でもしてくるんじゃないかとヒヤヒヤしたが、その様子はなく夜中は部屋で寝てくれた。

朝のパトロールを終え、再び夢の中~。
家の旦那さんは「人んち行ってもだめなら、家のゴミあさりしに来るんだし、庭に捕獲機おけば?」
そうだね~「捕獲機のある家」、か・・・。
このうちに来たら、タマを抜かれる恐ろしい家、とでも猫たちの間で噂されるんじゃなかろうか。
「まぁ、捕獲機も熊用とか、いろいろあるから調べて、猫用を買えば」
ん?借りてくるんじゃなくて、買うんだ・・・
「これからだって、いろんな猫が来るんだから、白のためにはそういうのを駆除すれば」
なかなか厳しいね。まぁ今、黒にやろうとしてることはまさにそれなんだけどね。
共食いの事とか、黒の失踪3日目とか・・・なんだかいい事ないな。
もっとサッサと事が進むと思ってたのに、現実の厳しさをようやくわかったよ。
そうこうしてるうちに大学生2からの電話。
「大学前の道路で、チー見たいな子猫がひかれてるのを見たけど、講義終わったら埋めてあげようと思うんだけど。どこに埋めてあげたらいいかな。」
「う~ん・・・守衛さんに見つからなければ、植込みの陰とか、車や人が通らない踏まれない場所とか?
新聞紙持って行って、くるんで動かせばいいと思うよ。」
「そうだね・・・。」
はぁ・・・なんかこんな事ばっかり。

チーと同じ模様の子猫。
ほんのちょっとの差で、事故に遭った子がチーで、その子がうちの子かもしれないんだもんね。
しばらくしたら、大学生2からメールが。
「教授がミスプリして、もう一度持ってくるからって、15分ほど時間が空いたから今、子猫のところに来た。部室の裏に埋めたんでいいかな」
「教授と同じエレベーターで講義室に戻った。教授に”カバンは?”って聞かれたから、空きがなかったので1階のトイレに行ってたんですってとぼけた。」
ふ~~ん・・・
その後、ラインでおくられて来た。


「小さいね、可哀想だけど、弔ってもらえたから、虹の橋に行ってるよ」と返した。
「講義に間に合ったしよかった~さすがにあれは、ほっとけないよね」
講義中に何しに行ってるんだか、と思ったけど、講義よりも大事な事って、あるよね?
あ~あ~いろいろ涙出ちゃうな・・・

灰白ちゃん、安らかにね・・・
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