ねこさらいのニンゲンがつけた。
ボクは5日前にさらわれたんだ。

ねこさらいは時々ウチにやってきて、ママンやパパンをさらっていくキケンなニンゲンだ。
だけど、つれさられてもなぜか夜にはかえってきてた。
ママンにきいたら、ひどいことされた!ってすごくおこってた。
ボクは5ニャンキョウダイだったけど、ビョーキでしんじゃってボクといもーとだけになった。
あつくてかゆくてひもじかったけど、家族がいっぱいいたからさびしくなかった。
これはママン。

美人とひょうばんのママン。
いつもモテモテだから、ボクには大きいねえねとにいにがたくさんいる。
半分はしんじゃったけど。
これはパパン。

つよくてカッコイイじまんのパパン。
こないだタマタマがちいさくなってたけど。
ある日、いもーとがさらわれた。
いつものことだと思ってたから気にしなかった。
でも夜になってもかえってこなかった。
次の日も。そのまた次の日も。
食べられちゃったんだ。
いもーとは小さくて、ビョーキだったのに。
ボクはかなしかった。
それからすこしして、ねこさらいがこんどはボクをつれさった。
きっとボクも食べられちゃうんだ。ボクはゼツボウした。
それからのことはよくおぼえてないけど、
ちっくんされたり水をかけられたりひどいことされたような気がする。
目がさめたらふかふかおふとんの上だった。
目の前にごはんがあった。
ボクははじめておなかいっぱい食べたんだ。
ねこさらいのニンゲンが言った。
「しあわせになろうね」
ボクはイミがわからなかった。
ねこさらいの家には同じようにつれさられた猫がいっぱいいた。

ぎんいろの猫に「しあわせ」ってなんなのかきいたら、
「オイラはしってるけど、おしえられることじゃない」と言っておしえてくれなかった。
けちんぼだ。
次の日、ねこさらいがいもーとのシャシンをみせてきた。
名前は「ゴマ」だと言った。

…なんか、たのしそうだ。
心配してソンした!
それからボクはずっと気になってるんだ。
「しあわせ」がなんなのか、ずっと。
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ゴマとシオはsarycoさんが猫屋敷からレスキューした兄妹猫です。
現在はゴマが預かりさん、シオがsarycoさんの元で養生中です。
2にゃんの初期医療が済み次第、私がお預かりすることになりました。
ゴマとシオの幸せ探しの旅にあいのりしてくださる方はいらっしゃいませんか。
猫OK、人馴れOKの器量良しです。
どうぞよろしくお願いします。
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