夕方さっそく先生のところに電話。
・・・出ないよ?
・・・出ないよ?
急患で往診に行っちゃったのかな?
とりあえず、病院に行ってみた。

いつものフワフワ黒猫さんのお出迎え~♡
ピンポンしても応答なし。
留守かな?
玄関のノブ持ってみる、あ、開いてる。
「ごめんくださいーーい!」大声で叫ぶ。
しーーん・・・やっぱり留守なのかな?
内側のガラス戸越しにママ猫のいるケージが見える。

ママ猫達、気が付いたのか、急に「にゃー?にゃー?」鳴きだした。
ゴメンね、先生が留守でどうにもならないよ。
「チビ達、良い子にしてるから。心配ないよ」って叫んでみる。
外に出る。

庭には牛がつなぎっぱなし。犬もね。みんな朝早くとか来た時はいないから、夜には小屋に戻すんだよね。
もう暗くなっちゃうよ。
どうしよう・・・まぁね、ママ猫たちを連れて帰っても家の中に入れてもらえるかはわからないんだから、もう一泊預かってもらうほうがいいかな?って少しは思ってはいたんだよね。
だけど、猫屋敷のご夫婦には「金曜日の夕方に連れて帰る」って伝えてあるから、先生の話くらい聞かないと心配だし。
とりあえず猫屋敷に行って事情を話してこよう。
そう思って車の方に歩きだすと、向こうから先生が鎌をもって戻ってきた。
そういえば、来る途中に道路のわきで草刈りしてる人を見たような。
「先生、ママ猫達の具合はどうなんでしょうか。」
「ああ・・・まぁ、餌くれてるから大丈夫だよ。明日の10時過ぎに取りに来て。」
「傷とか、まだ悪い状態なんでしょうか。」
「そうじゃないけど、野良だから。外より中に入れとく方がいいから。明日来て。」
分かりました。そうですよね、傷があるんだから、空調は効いてるし、衛生的なところで少しでも長く休めるほうがいいよね。
猫屋敷へ行ってみる。
すでに薄暗くなって、猫たちのご飯の時間はとっくに過ぎている。
「こんばんは~」
応答なし。玄関は明かりがついていない。奥の方、台所だろうか、明かりが見える。
人間がご飯してるかな。
二人とも足が悪いから、無理に外に呼び出すのも悪いかな。
チャトラが寄ってきて撫でろ撫でろ言う。ナデナデ~♡
ケージの中のチビ猫たちが気がついて「ニャーニャー」と騒ぎだす。
「ごめんね、ママたちまだ帰れないんだよ。でも元気になってるから、もうすぐ帰って来るからね。それまではいい子にしててね。」
チビ猫たちのためには早く帰ってきたほうがいいけれど、また外で子育てに戻るママ猫達には少しでも体調を整えてもらいたい。
足元にチャトラがまとわりつく。相変わらず甘えん坊だね。

「ママ猫達はどうしたー?」
ゴメンね、チャトラも一人でチビ猫達のケージを見回って責任重大だよね。
「あした、連れてくるからもう一晩、頑張ってよ、チャトラ。」
そう言って撫でようと手を出したら、引っかかれた。
チャトラに引っかかれるなんて初めてだよ?
「早く連れてこい―!絶対だぞ!!」そんな風に怒ってるのかもしれない。
そっと猫屋敷を後にした。

綺麗な夕焼けだねぇ、なんだか久しぶりに見たよ。
あしたこそ、みんな揃って賑やかな猫屋敷に戻れるかな?
家に戻ってから猫屋敷に電話をかける。
諸事情を話した。
「ごめんなさい、連絡が遅くなってしまって。旦那様にもそうお伝えください。」と謝った。
「いいんだよぉ、気にしないで。わかったよ。」
チャトラはすでに元のお外生活に戻っているし、先生の言う事はごもっともだよね。
ママ猫たち、ゆっくりできるのは今晩が最後だよ。
良~く休んでね。
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